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2020年5月15日

4月の国内新車販売、登録車トップはヤリス フィット2位

登録車と軽自動車の4月の車名別販売は、新型車投入効果や新型コロナウイルスの感染拡大による生産停止の影響で車種ごとに明暗が分かれ、ランキングが大きく入れ替わった。トヨタ自動車「ヤリス」やホンダ「フィット」などの新型車が伸長した一方、軽自動車を主力とするダイハツ工業やスズキが4月に入り一部で工場の稼働を停止した影響から台数を落とし、トップ10位のうち6車種を登録車が占めた。

上位10車種で登録車が過半数を超えるのは2017年1月以来、3年3カ月ぶり。ヤリスは前モデルの「ヴィッツ」から数えると、13年8カ月ぶりに登録車首位に返り咲いた。

ホンダの軽スーパーハイトワゴン「N―BOX(エヌボックス)」が5カ月連続でトップを維持したものの、前年同月比27・6%減となり、新型コロナによる外出自粛による来店減のあおりを受けた。同車を生産する鈴鹿製作所の稼働停止も少なからず影響した模様だ。

総合2位、登録車で1位となったのはトヨタの新型コンパクトカーのヤリス。同車はヴィッツの後継車となり、登録車販売で首位獲得は06年8月以来となる。3位は2月に全面刷新したホンダのフィットで、発売までの期間で事前受注を重ねてきたこともあり、同32・5%増と大幅な伸びを見せた。

4位のダイハツ「タント」は同28・7%減となり、前月から2つ順位を落とした。コロナ禍の需要減に加え、同車を生産する滋賀工場の稼働停止による供給減も響いた。

トヨタ「シエンタ」「アルファード」、ホンダ「フリード」が上位10車種にランクインした一方、トヨタ「ライズ」と日産自動車「ノート」「デイズ」が圏外となった。特に日産の落ち込みが目立ち、ノートは同48・9%減とほぼ半減した。デイズは、同車を生産する三菱自動車の水島製作所の生産停止の影響で同64・1%減と大幅に減った。同工場で生産する三菱自「eKシリーズ」も同57・3%減となった。

トヨタも「プリウス」が同57・8%減、「アクア」が同41・4%減と、主力車は大きく落ち込んだ。新型コロナの感染拡大の影響による国内需要の低迷と、工場の稼働停止による車両供給量の減が多くの車種の販売実績に影を落とした。

 

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月12日掲載