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自動車産業インフォメーション

2020年5月11日

コロナに関する知的財産を公開 自動車の技術を医療へ生かす

自動車関連企業が新型コロナウイルスの感染防止に向けて知的財産を相次ぎ無償公開する。トヨタ自動車や日産自動車、ホンダ、いすゞ自動車といった自動車メーカーに加え、椿本チエインや堀場製作所なども無償公開を表明した。自動車などの開発で培ってきた技術を医療機器などに活用してもらい、感染防止につなげる考えだ。

各社は、京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター長の松田文彦教授による企業への呼びかけに賛同する形で特許の無償公開に乗り出す。公開した特許は、世界保険機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症のまん延の終結宣言を発令するまで権利を行使しない。特許利用にかかる期間や費用といった障壁を取り除き、利用する企業が円滑に賛同企業の技術を活用できるようにする。

例えば、発起人企業の一社である日産は体表面温度を計測できる赤外線センサーの特許などを医療現場で役立ててもらえると見込む。接触することなく、身体の異常を検知できるため、感染防止につながる。日産は「治療薬、ワクチン、医療機器、感染防止製品などの開発および生産を、産官学が連携し、従来の常識や固定観念にとらわれないスピードで進める必要がある」としている。

 

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月4日掲載