2020年4月27日
外出自粛で二輪車好調 宅配需要や通勤利用で
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、不要・不急の外出を控える動きが拡がる中、国内の二輪車販売が好調に推移している。外出自粛で宅配需要が伸びていることから宅配用や、公共交通機関を避けて通勤するための二輪車需要が急増している模様だ。
全国軽自動車協会連合会がまとめた3月の軽二輪車(排気量126~250cc)の新車販売台数は前年同月比21・0%増の5005台と大幅増となった。3カ月連続プラスだが1月が6・7%増、2月が15・1%増と、国内での新型コロナウイルスの感染が拡大しているのに伴って伸び率も高くなっている。特に3月のホンダの軽二輪車新車販売は同47・4%増の2722台と、大幅なプラスとなり、シェアは54・4%となった。
3月は小型二輪車(排気量251cc以上)の新車販売台数も同2・6%増の5198台と、2カ月連続プラスだった。
国内の二輪車市場が好調なのは、新型コロナウイルスの感染拡大で外出を自粛する動きが広がる中、ピザや弁当などの宅配需要が増加しており、宅配事業者などが配達用二輪車を増やしているためと見られる。また、感染リスクを避けるため、公共交通機関を利用せず通勤するために二輪車を購入するケースも増えている模様だ。
新型コロナウイルスの感染拡大で、経済の先行き不透明感などから四輪車の新車需要が低迷しているのとは正反対の動きとなっている。
新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が全国に拡大されたことから外出を自粛する動きがさらに広がることが予想され、今後も国内の二輪車需要の高まりが続く可能性がある。ただ、サプライチェーン(部品供給網)などの問題などから生産に支障が及ぶ可能性があり、納車遅れも懸念される。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
---|---|
対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞4月22日掲載