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2020年4月8日

日整連、整備士の給与まとめ 働き盛り世代の低さ目立つ

整備士の世代別平均給与が明確に―。日本自動車整備振興会連合会(日整連、竹林武一会長)がまとめた2019年度の「自整業の経営・給与データブック」によると、板金、塗装要員を除く整備要員の平均給与合計(月収)は29万8893円だった。年齢や経験によって給与水準は向上するものの、他業種と比べると伸びは緩やかだ。若年層を中心に整備業界では人手不足が深刻さを増している。要因の一つとして給与の低さを指摘する声は少なくない。

日整連が同時にまとめた19年度の「自動車整備白書」では、整備要員の年間平均給与が392万4千円と7年連続で増加したが、働き盛り世代の水準の低さが目立つ結果となった。

自整業の経営・給与データブックでは、日整連が全国各都道府県の分解整備事業者を調査した。調査期間は18年4月~19年3月までの18年度の実績。内容は大別すると経営調査と整備要員の給与実態の2つ。経営調査では総就業者数、資本金、年間売り上げ、財務諸表などをまとめている。整備要員の給与実態では、規模別・学歴別平均初任給、整備士手当支給状況、住宅手当支給状況などを調査した。

このうち、整備要員年齢別平均給与(板金・塗装要員を除く)では1726事業場の1万3924人の調査を集計した。全国の整備工場数と比較すると、一部事業場の数値をベースにしている。事業場の規模別では整備要員が2~4人が955人、5~10人が3108人、11~20人が1325人、21人以上が949人、ディーラーが7587人。

18~70歳まで1歳ごとの給与と5歳単位での平均値を算出している。それによると、26~30歳の平均月収が26万6233円、36~40歳が32万3141円、46~50歳が35万2667円となっている。社会保険や税金が控除されることを考慮すると、高いとはいえない水準だ。このほか、調査では検査員・整備主任者や板金・塗装要員の年齢別平均給与、規模別・学歴別平均初任給、通勤手当支給状況などもまとめた。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞4月3日掲載