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外国人整備士育成計画が本格始動 オートバックスセブン

2020年3月27日

オートバックスセブンは、外国人整備士の育成プロジェクトを本格始動する。技能実習生の受け入れなどで提携するフィリピンのパーペチュアル・ヘルプ大学に、8月から整備士育成の新コースを設ける。現在はプレ入学として工学部の学生から希望者を募って1期生として教育を進めている。整備に関する知識や技術の習得だけでなく、技能実習生として来日することも見据えて日本語の教育にも注力する。

日本では、同社の子会社で人材派遣・育成を手がけるチェングロウス(関口秀樹社長、東京都江東区)が外国人整備士の育成を担う。

同大学に新設したコースでは、技能実習生として来日する外国人材に求められる基礎能力の底上げを図ることが狙いだ。コースは1年制。まずは日本語能力試験4級(N4)クラスの日本語能力と基礎的な整備技術を学んでもらう。

外国人材が日本で整備士資格の取得を目指す際に、一番のネックとなるのが「試験問題が日本語で出題されること。少なくともN2クラスの日本語能力が必要になる」と関口社長は指摘する。外国人技能実習生の立場と「特定技能1号」取得によって在留できる期間は最大で計8年。その間で外国人材の整備技術レベルを引き上げるためには、「来日に先立って、出来る限り外国人材の基礎能力を引き上げる必要がある」(同)との考えから、現地でも日本語能力育成を重視する仕組みとした。

同大学で1年間学んだ学生は、技能実習生として来日する。オートバックスのフランチャイズチェーン(FC)で組織する事業協同組合「ASIC」を通して各店舗に派遣する。1年間の実務経験を積んだところで、「N3」クラスの日本語能力の習得と3級自動車整備士の資格取得を目指してもらう。その上で、技能実習生と特定技能1号の期間を合わせた計8年間で、「N2」相当の日本語能力と2級自動車整備士の資格を取得することを最終的な目標としたい考えだ。

チェングロウスでは、日本人の人材育成プロジェクトとして、高校を卒業して1年間の実務経験を積んだ若手らを対象に、3級自動車整備士の資格を短期集中型の合宿形式で行うプログラムを実施している。福岡県自動車整備振興会と連携して取り組んでいるもので、2019年は計140人が合格したという。

今後は、同大学を卒業した外国人材の技能実習生も短期集中型の合宿プログラムへの参加対象者としたい考え。関口社長は「日本人、外国人といった国籍区別なく連動して取り組みを進めたい。単なる労働力を補う人づくりではなく、外国人材を戦力として育成することがわれわれの活動の最大の狙いだ」と強調する。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 大学・専門学校,自動車業界

日刊自動車新聞3月21日掲載

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