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2020年3月2日

エーミング請け負う整備網構築 全国に500のハブ拠点

特定整備の対象作業となるエーミングを請け負う次世代整備ネットワークが立ち上がる。新たに発足した一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)がネットワーク構築を進める。国産車のみならず輸入車のエーミングにも対応する技術力と最新設備を備えた整備工場網で、2024年までに全国500所にハブ拠点「AC(エーミングセンター)」を設置する。

4月1日に始まる特定整備制度に合わせて導入される新たな認証資格「電子制御装置整備」を有する次世代整備工場の全国ネットワークが、整備事業者や損害保険会社などからのエーミング作業を受託。普及拡大が続く先進安全自動車(ASV)の機能維持と安全性の確保を支えていく。

JATTOの代表理事には行政書士の石下貴大氏が就任。理事は泰楽秀一(杉戸自動車社長)、柴健太郎(プレミアグループPAS取締役)ら、評議員には伊倉大介(伊倉鈑金塗装工業社長)、関根武史(プロモート社長)、石川明男(あすくみ代表)など有力整備事業者が名を連ねる。

賛助会員にはボッシュのほか整備機械工具商社、国内外の損害保険会社も参画予定。整備関係企業が協調してエーミングやキャリブレーションに対応する次世代工場ネットワークの構築を進めていく。

JATTOが全国で設置を進めるACは、整備工場や車体整備事業者、損保などからエーミングを請け負う地域のハブ拠点となる。特定整備における分解整備と電子制御装置整備の両方を行う「パターン3」、電子制御装置整備のみを行う「パターン2」も視野に入れて体制を整える。

輸入車を含む国内外車種のエーミングを行う「プラチナ工場」、国産車に対応する「ゴールド工場」を会員工場として展開する。車載式故障診断装置(OBD)車検が始まる2024年までに、プラチナは200工場、ゴールドは300工場、合わせて500工場の全国ネットワークづくりを目指す。

ACは保有台数15万台を基準にエリアを設定し、各エリアに1拠点ずつ設置する計画。加盟工場間の距離は原則15㌔㍍離し、損保などからの入庫誘導が重ならないようにする。エーミング料金は全国統一とする。損保などと連携しながら、全国各都道府県の平均金額より5~10%安価な価格を設定する方針だ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞2月27日掲載