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2020年1月21日

2019年の電動車販売 1.9%増の151万台で過去最高を更新

2019年の乗用車(軽自動車含む)におけるハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車販売台数は、前年比1・9%増の151万1946台だった。15年(軽は16年)の統計開始以降、暦年として過去最高を更新した。乗用車に占める電動車比率は35・1%となり前年より1・3㌽上昇した。消費税増税や自然災害の影響で商用車を含む総需要は前年を1・5%下回ったものの、軽でHV設定車種が拡大し電動車はプラスを維持した。

日本自動車販売協会連合会(自販連)の燃料別販売台数と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の車名別HV内訳台数をもとに本紙が集計した。動力源にモーターとエンジンを利用するHVとPHV、モーターのみのEV、水素で発電しモーターを駆動する燃料電池車(FCV)が対象。軽はHVのみとなる。

登録車の電動車販売は1・4%減の113万8337台と前年をわずかに下回ったものの、乗用車に占める割合は40・3%と、暦年で初めて4割を超えた。電動車販売の96・5%を占めるHVは0・5%減とほぼ前年並みを維持した。トヨタは新規投入した「RAV4」などが好調でプラスに。スバルは「eボクサー」、マツダは「スカイアクティブX」と、マイルドHVを採用した新たなパワートレインの投入で大幅に台数を伸ばした。輸入車もメルセデス・ベンツなどがマイルドHVの輸入を開始し倍増した。

一方、EVは日産自動車「リーフ」の新型車効果が一巡し2桁減となった。PHVもトヨタ「プリウスPHV」や三菱自動車「アウトランダーPHEV」が大幅に台数を落とした。FCVはトヨタ、ホンダともに2桁伸長となった。

軽の電動車は、13・4%増の37万3609台となった。乗用車に占める電動車比率は25・3%となり3・3㌽増加。マイルドHVを新たに設定した日産「デイズ」と三菱自「eKシリーズ」が3月に投入されて純増となった一方、これまでHVを取り扱っていたスズキとマツダはマイナスとなった。

国内における電動車販売はHVがけん引している。HVは乗用車メーカー全8社が取り扱っており、軽も含め採用車は拡大している。一方、EVやPHVに関しては車種数が限定され、販売台数も頭打ちとなっているのが現状だ。こうした中、20年度にかけてはトヨタやホンダ、マツダが国内でEV販売に参入する計画で、電動車の販売が拡大する可能性は高い。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞まとめ

対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞1月18日掲載