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2020年1月15日

外国メーカー車4年ぶり前年割れ 早期に反転攻勢へ

日本自動車輸入組合(JAIA、上野金太郎理事長)が9日発表した2019年の外国メーカー車の新車販売台数は、前年比3・2%減の29万9439台となり、3年ぶりに30万台を下回った。昨年10月以降、消費税増税や自然災害により販売が落ち込んだことが響いた。暦年での前年割れも4年ぶりとなる。しかし、登録車市場全体に占めるシェアは9・1%と18年に次ぐ過去2番目の水準で、台数自体も過去5番目のボリュームだった。輸入車市場の力強さは残っており、今後、インポーターやディーラーは早期の反転攻勢に力を注ぐ方針だ。

19年の輸入車市場では、クリーンディーゼルエンジン(DE)搭載車やSUVの人気が一段と高まった。DE車の販売台数は同12・3%増の8万430台で、DE車の割合も26・9%と、それぞれ8年連続で過去最高を更新した。18年は3割弱だったSUVの販売比率も、19年は3割を超える水準に高まった。DE搭載車やSUVの投入拡大を進める動きも加速しており、20年市場の回復に向けた鍵を握りそうだ。

ブランド別の販売台数ではメルセデス・ベンツが5年連続で年間トップを堅持。さらに、ジープとポルシェ、ランドローバー、アバルト、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレン、スカニアの8ブランドが過去最高の実績となった。日本メーカーの逆輸入車は2年ぶりの前年割れとなり、これを合わせた輸入車全体でも4年ぶりのマイナスに転じている。

一方、19年12月単月の実績は外国メーカー車が、前年同月比13・7%減の3万51台で3カ月連続の前年割れとなった。20%以上の下げ幅を記録した10月に比べ、11月は1桁台と回復ペースに転じていたが、再び2桁減に落ち込んだ。日本メーカーの逆輸入車も3カ月連続で減少。輸入車全体も3カ月連続の前年割れにとどまった。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞1月10日掲載