自動車産業インフォメーション

大手と中小で認識にズレ 取引適正化行動計画

2020年1月14日

経済産業省・中小企業庁は、自動車関連団体などが受発注企業間の取引適正化に向けて策定した自主行動計画の進捗状況に関し、2019年度の調査結果を公表した。重点課題の一つであった金型の返却・廃棄や保管費用の発注側負担については、改善されたと答えた企業の割合が受注側、発注側ともに前年度に比べて増加した。ただ、型管理や無理な原価低減要請、下請けへの現金払いの取り組み具合は、依然として大手と中小企業で認識のずれが生じていることも浮き彫りとなった。

自主行動計画は、サプライチェーン全体で取引適正化に向けた取引慣行を浸透させることを目的に各産業界が自ら行動計画としてまとめたもの。現在、自動車・自動車部品や素形材、産業機械など14業種36団体が計画を策定している。

経産省・中企庁は、この計画が確実に実行されているかを確認するため、17年度からフォローアップ調査を行っており、今回で3度目の実施となった。対象は経産省所管の8業種29団体。6019社に調査票を発送し、2086社から回答を得た(回答率35%)。

重点3課題である不合理な原価低減要請の抑止、型管理の適正化、下請け代金の適切な支払いについて、今年度の結果は受注側・発注側で改善が見られた。無理な原価低減要請を行わないと答えた発注側企業の割合は、86%と18年度の81%から増加。不合理な要請を受けていないと答えた受注企業割合も56%と前年度(51%)からアップした。

不要な型の返却・廃棄促進が概ね進んだと回答した企業は、発注側で50%と前年度の39%から大幅に増えた。受注側は18%と前年度(15%)を上回ったものの、依然として受発注間の認識にずれが生じていることが分かった。

日本の自動車メーカー14社の取り組み状況は、原価低減要請の改善と型管理の適正化に向けた対策を全社が実施済み。中小企業との支払い条件では、10社がすべて現金払いとしているが、その企業数は昨年から変化がなかった。

自動車メーカーとティア1など大企業間の取引では、すべて現金払いとしている企業は0社。資金繰りに課題を抱える中小企業への現金払いを浸透させるためにも、大手同士の支払い条件の見直しも課題として挙がった。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞社

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞1月8日掲載

会員ログイン