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2019年12月30日

日産が「#脱・高速道路ナーバス2020年の高速教習」開催

今回、9日間程度になるとみられる年末年始の長期連休。帰省や旅行などで長距離を移動する機会が増える時期でもある。鉄道や航空各社の予約状況は前回を上回るところが目立つなど交通機関の混雑も予測され、クルマによる移動を選ぶユーザーも多そうだ。こうしたユーザーにとって欠かせないのが、高速道路の利用だ。

しかし、日産自動車の調査によると、全国の運転免許取得者のうち、およそ4人に1人が高速道路の運転に苦手意識を抱えているという。同社ではこうした「高速道路ナーバス」を1人でも減らし、快適なカーライフを支援する活動に力を入れている。

同社は12月半ば、グローバル本社ギャラリー(横浜市西区)で「#脱・高速道路ナーバス2020年の高速教習」をテーマにしたイベントを開いた。高速道路の運転に不安を抱えているドライバーを集め、安全な高速道路での運転のコツを紹介したほか、実際に高速道路を活用した市場教習も実施した。日産がこうした講習イベントを開催するのは初めて。より多くのドライバーが、どのような道でも安全に楽しんで運転できるようサポートすることで、ユーザーのクルマへの関心を高めていきたい考えだ。

イベントは2種類の企画で構成し、3回に分けて実施した。座学となるワークショップでは、東京ペーパードライバー教習所(東京都新宿区)の佐藤徳孝所長を講師に迎え、高速道路での運転のポイントを解説した。

日産の調査で最も多くのドライバーが苦手意識を感じていることが分かったインターチェンジなどでの合流では「本線に入る側であれば、合流レーンを十分に使って奥から合流することが大事」とし、「余裕を持って合流できるほか、本線を走る車両にも自車のアピールにもなる」とアドバイスした。一方、合流される側の場合は「自分が優先道路を走っていると思い込まないようにし、臨機応変に譲り合うことが大切」と訴えた。

レーンチェンジを苦手とするドライバーも多いが「高速道路ナーバスの人の多くは、後ろから来るクルマの前に出ようとしている」と指摘。「一旦やり過ごしてから、その車の後ろにつくように車線を変えればスムーズにいくはず」と指導した。また、「速度が同じ程度であれば、こちらが一度減速して先行させてから、やはり後ろについて車線を変更する方が安全」と、さまざまなシチュエーションを想定した運転のコツを伝授していた。

応募者の中から抽選で行われた試乗教習は、実際に首都高速湾岸線を走りながら、助手席に乗った教官からドライバーが苦手に感じるポイントの指導を受けていた。教習車は日産の先進運転支援システム(ADAS)を備えた「スカイライン」と「セレナ」、「デイズ」を用意。教習の中では、さまざまなADAS機能を用いた走行も実施。ドライバーの負担を軽減できる最新技術もアピールしていた。

日産では日産車がかかわる交通事故での死者や重傷者を無くす「ゼロ・フェイタリティ」の活動に力を注いでいる。高速道路ナーバスの削減を目指す今回のイベントも、交通事故の抑制につなげる取り組みの一環でもある。同社は今後もこうした活動を積み重ね、安全かつ安心なクルマ社会の実現にも貢献していく考えだ。

日刊自動車新聞12月26日掲載

カテゴリー 展示会・講演会
主催者

日産自動車㈱

対象者 一般,自動車業界