2019年12月27日
国交省、ヤリスで初の適用 国際認定制度「IWVTA」 車両まるごと相互認証
56カ国1地域で安全・環境性能の審査を省略できる(写真は新型ヤリス)
国土交通省は20日、トヨタ自動車「ヤリス」に対し、車両単位で国際的な認証制度(IWVTA)に基づく認定証を発行したと発表した。
これまで部品・システム単位にとどまっていた海外との相互認証を車両単位に広げるもので、世界初の適用となる。相互認証の対象装置を一括で指定し、一つの認定証にまとめ発行。
同制度を適用する欧州など56カ国・1地域で、安全・環境性能の審査を省略することができる。
IWVTAは、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で2018年7月に成立した国際的な車両認証制度。自動車の各国間での認可手続きの共通化と簡素化を目的としている。
従来の制度は、自動車メーカーが相互認証の対象となる窓ガラスや騒音、座席など、装置ごとで認証を取得する必要がある。その分、認定証の発行が増えて各国で審査の手間もかかる。
IWVTAは、相互認証の対象を装置単位から車両単位に拡大。複数の部品に関する安全性などをパッケージで認証し、認定証の発行数を抑える。これにより、同制度の締約国での車両審査を省略できる。18年7月の成立以降、相互認証の対象項目は49項目。
今回、ヤリスで適用したIWVTAの適用基準項目は、ステアリング機構やブレーキ、シート、衝突時の乗員保護など27項目。これらについては安全・環境性能の基準項目を一括で認証し、認定証を発行。56カ国・1地域で性能審査が省略される。
国交省は、この制度を通じて自動車メーカーの海外での販売・流通が容易になり、国際競争力の強化につながると見て、同制度の活用を促す。
日刊自動車新聞12月24日掲載
開催日 | 2019年12月20日 |
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カテゴリー | 会議・審議会・委員会 |
主催者 | 国土交通省 |
開催地 | 欧州含む56カ国・1地域 |
対象者 | 自動車業界 |