会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2019年12月23日

〈回顧2019〉千葉県 災害対応に追われた販売現場

相次ぐ自然災害で広範囲が被災した(写真は台風15号で倒壊した市原市のゴルフ練習場)

今年の千葉県は相次ぐ台風や記録的豪雨に見舞われた災害の年だった。9月9日早朝に県内を襲った台風15号。その甚大な被害による傷跡も癒えないまま、10月には台風19号と竜巻(12日)、豪雨(25日)が立て続けに襲った。

これによる商品車両の破損や水没の影響は新車だけでも数千台規模に上ったとみられ、販売現場はその対応に追われた。 台風15号は千葉市で最大瞬間風速57・5㍍の暴風、19号と豪雨は同市の1カ月の総雨量が前年の6・7倍となる記録的な雨をもたらした。

これにより南房総(君津・安房・夷隅郡市町)、北総(印旛・香取郡市町)、九十九里(山武・長生郡市町)を中心とする広いエリアで新車店舗や整備工場が損壊、水没の被害を受けた。

10月は例年、秋商戦の書き入れ時となるが、週末を狙い定めたかのように発生する災害の連続で新車業界は「復旧が最優先。展示会どころの話ではなかった」と振り返る。

相次ぐ自然災害による販売・整備への影響に追い打ちをかけたのが消費増税だった。9月までの駆け込みが少なかったことから反動減も小幅と見られていた新車需要。だが10月の県内新車販売は前年同月比23・3%減の1万3855台と想定よりも落ち込んだ。

これは事前の駆け込みが過去の消費増税前夜ほど発生しなかったとはいえ、新車実績は8、9月と2カ月連続して高水準にあったのは事実。新車の買い替えを考えていたお客の当面の需要を刈り取ってしまったところに、相次ぐ自然災害が重なり、受注が極端に減速した。

新車需要は11月も前年同月を下回ったが、マイナス幅は同6・1%減と前月よりも小幅化した。12月も増税の反動と災害による影響を引きずるものと見られているが、その影響は徐々に薄まっていくとの見方が強い。年明けから3月までの稼ぎ時に需要が再び盛り返してくることを新車業界は期待している。

今年の県内業界の動向は、日本自動車販売協会連合会千葉県支部・千葉県自動車販売店協会(出野祥平支部長・会長)の理事に村松鋭一氏(スズキ自販千葉社長)と勝又隆一氏(千葉トヨペット社長)が就任。千葉県軽自動車協会(大木康正会長)の理事に青木信幸氏(ダイハツ千葉社長)が就いた。また、千葉県自動車整備振興会・同商工組合(秋葉邦男会長・理事長)の副会長に川口正俊氏(川口モータース社長)が就いたほか、日本自動車連盟(JAF)千葉支部(上出賢治支部長)の副支部長に倉形諭氏(ネッツトヨタ千葉副社長)、吉田俊二(ホンダカーズ千葉社長)を選任した。

◆トピックス◆

① 東邦オート 柏の葉の新店舗でアルファロメオとフィアットの取り扱いを開始

② 千葉日産 新世代コンセプトを初導入した「市原店」を大型商業施設エリアに開設

③ ヤナセ 富裕層が多い幕張新都心エリアに「メルセデス・ベンツ幕張」を開設

④ ホンダカーズ西千葉 浦安市に新機軸店舗の「浦安店」を開設

⑤ 千葉スバル 旗艦店となる「市川店」と「ユーカリが丘店」をリニューアル

日刊自動車新聞12月19日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞社まとめ

開催地 千葉県
対象者 自動車業界