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2019年12月11日

国交省 整備士資格見直し議論開始、国交省WGが初会合、クルマの進化と技術進展対応など3つの論点を提示

自動車整備士資格制度の見直しに向けた議論が始まった。国土交通省は5日、「自動車整備士資格制度等見直しワーキンググループ(WG)」の初会合を開催。

今後議論する論点を提示するとともに、関係団体から自由な意見を募った。同省は自動運転技術への整備対応も見据えた「特定整備制度」を整え、来春に改正法を施行する。WGでは車両技術の進化に対応した整備士を育成する資格制度の構築に向けた議論を進めるとともに、整備士の魅力向上、ステータスを高めるための制度設計も進めていく。

同WGは自動車整備技術の高度化検討会の傘下に設置した会議体。初会合では事務局を務める自動車局整備課が①クルマの変化と技術進展に伴う対応②整備事業に起因する対応③人材不足への対応として整備士魅力の向上―の3つの論点を提示した。

会議では一級整備士のあり方を含め、資格制度を見直す時期に来ているとの考えで一致。中でも、人材不足への対応として整備士の魅力をどう高めていくのかに関連して、若手整備士の確保に関する意見が多く寄せられたという。

整備課は、整備事業に起因する対応について「1つの考え方として、どのような事業形態があるのかも想定して検討する必要がある。例えば、電子制御装置整備に対応した資格を作ることも想定しないといけない」との認識を示した。

また、新技術対応については「将来の技術の方向性を大きく見た上で、カリキュラムの見直しで新技術に対応していかなければ今の技術進化のスピードに付いていけない」との見方も示した。

WGは来年の半ばまでに4、5回の開催を予定している。整備課は「コース変更や学生募集のタイミングなど学校側の準備も考慮すると方向性は早く示さないといけない」と見ており、各論点での考え方、方向性を整理した上で、早期に制度見直しに向けた案をとりまとめる方針だ。

日刊自動車新聞12月7日掲載

開催日 2019年12月5日
カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

国土交通省

対象者 自動車業界