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2019年11月30日

ホンダセンシング変更、広角カメラ単独に

現行システムのカメラ+ミリ波レーダーからシンプルな構成に改め、コストも引き下げる

ホンダは、2020年2月発売予定の新型「フィット」に搭載する予防安全支援システム「ホンダセンシング」のセンサーをカメラのみにする。

従来より2倍の角度を検知でき、より画像認識の精度を高めた仏ヴァレオ製のカメラを採用する。カメラとミリ波レーダーを組み合わせている現行のホンダセンシングと比べて、安価にもできる。性能とコストの両立を図った新システムにより、ホンダ車の安全性を高める。

現行のホンダセンシングは、独ボッシュ製の単眼カメラとミリ波レーダーで構成していた。新型では、現行システムに対して約2倍の100度の検知範囲を持つ、仏ヴァレオ製の広角カメラのみのシステムに変更する。また米インテル子会社のモービルアイ製の画像処理チップの採用で障害物の認識精度を高め、単眼カメラのみのシステムを実現した。

ホンダセンシングは、前方の車両や歩行者を検知して、衝突回避を支援する。また高速道路での車線維持支援なども行う。今回のカメラの検知角度の拡大によって、アダプティブクルーズコントロール(ACC)が作動中に、前方に横の車線から割り込んでくる車両を早い段階で検知できるようになる。これにより、ブレーキを従来よりも緩やかに作動させられるという。

単眼カメラのみのシステムは、コストを抑えられるというメリットもある。ホンダは日本では軽自動車を含めた全てのモデルでホンダセンシングを標準装備していく方針。他の市場でも、適用を拡大する。

日刊自動車新聞11月27日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

本田技研工業㈱

対象者 自動車業界