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2019年11月25日

4~9月の電動車世界販売 トヨタ、初の半期100万台

トヨタ自動車とホンダが電動車の販売を大きく伸ばしている。2019年度上期(4~9月)の世界販売はトヨタが暦年・年度を通じて半期ベースで初めて100万台を超えた。

ホンダも20万台を上回った。トヨタは25年までに電動車の年間販売を550万台に、ホンダは30年までに新車販売の3分の2を電動車にする計画。両社ともに計画達成へギアを上げている。

世界販売に占める電動車の構成比はトヨタが約20%、ホンダが約8%と前年上期と比べてそれぞれ約3㌽ずつ上昇した。販売台数の前年比も、積極的な新型車投入により、トヨタが22・7%増、ホンダが43・0%増と、前年同期の8・1%増、16・8%増を大幅に上回った。

トヨタの車種別で伸びが目立ったのは、19年に発売した「RAV4」のハイブリッド車(HV)だ。特に北米では2・3倍となり、電動車でも人気の高いSUVが販売増に貢献した。地域別でみると、欧州はRAV4のほか、19年に発売した新型「カローラハッチバック」のHVが43%増と好調だった。

プラグインハイブリッド車(PHV)は、国内、北米、欧州で「プリウスPHV」の販売に一服感がみられたものの、19年初めに「カローラPHV」「レビンPHV」を投入した中国で上積みとなった。

ホンダの海外販売は2倍近く伸びた。とりわけ販売台数が増えたのが中国だ。これまでホンダの海外販売は北米が電動車の最量販市場だったが、「オデッセイ」「エリシオン」をはじめとするHVラインアップを中国で拡充し、一気に北米の2倍以上の規模に増やした。また、北米も堅調に推移しており、18年に投入した「アコードHEV」「インサイト」がけん引。欧州は19年2月に「CR―V」のHVを投入したことで大幅に増加した。

PHVは北米で伸び悩んでいるものの、中国で広州汽車が開発し、広汽ホンダが生産と販売を一部受託している「世鋭」が純増した。

両社ともに電動車戦略の主軸は依然としてHVだが、19年度下期から20年度にかけてホンダは電気自動車(EV)の「ホンダe」を、トヨタは小型EVや「RAV4」のPHVなどを投入する計画で、電動車のラインアップは幅が広がる。基準が厳格化する各国の環境規制に備える。

日刊自動車新聞11月21日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

トヨタ自動車㈱、本田技研工業㈱

開催地 世界
対象者 自動車業界