会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2019年11月15日

SIP、自動運転実現に向け国際会議

内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は12日、自動運転の実現に向けて各国で課題を共有する国際会議「SIP―adusワークショップ2019」を都内で開催した=写真。

欧州委員会の幹部をはじめ、海外の専門家など約40人が参加し、自動運転に関する最新の取り組みなどを紹介した。会議は14日まで開かれ、最終日にはダイナミックマップやサイバーセキュリティなど6つの協調領域に関するアプローチの方針などを確認する。 12日の講演は、各国・地域ごとの自動運転に対する考えや社会実装に向けた実証実験、法規制について情報を共有した。

欧州委員会総局長(研究・イノベーション担当)のルドガー・ロゲー氏は、欧州全体で進めるイノベーション促進プログラム「ホライズン2020」を紹介。自動運転車と一般車が行きかう混合交通環境下での安全性の確保やインフラのあり方、コネクテッド技術の開発など、傘下で自動運転に関する複数のプロジェクトが進行していることを挙げ「今後の焦点は大規模な実証実験を実現すること」と述べた。

ホライズン2020で計画中の実証実験は、17年以降順次乗用車の自動運転レベルの高度化をはじめ、トラックのマルチブランドの車両を使った隊列走行、次世代通信規格「5G」の自動運転への応用をテストしている。5Gは18年に実証を始めた。

また、なかでも「最大のプロジェクト」と位置づける乗用車分野では、国境を越えた高速道路での自動運転レベル3以上の実証を準備中で、実証の許可が得た段階で近く越境テストを行う方針だ。 日本政府を代表として、竹本直一IT・科学技術担当相がワークショップに出席し「自動運転がIoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)、ビッグデータなどの技術を活用した取り組みで、社会に全く新しい価値を生み出す大きな潜在力を秘めている。各国で連携して社会実装していきたい」と語った。

日刊自動車新聞11月13日掲載

開催日 2019年11月12日
カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

内閣府

対象者 自動車業界