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2019年11月10日

モータースポーツ課外授業スーパーGT学校訪問 子供たちに夢追いかける大切さ伝える

栃木県芳賀町立芳賀東小学校の6年生を対象に行った

夢を追いかけ続けて―。国内最高峰のGTレース「スーパーGT」などに参戦するレーシングチームのARTAは、子供たちにレースの魅力や夢に挑戦することの大切さを伝える「モータースポーツ課外授業 スーパーGT学校訪問」を行った。今シーズンのスーパーGT最終戦を控えた10月31日、ARTAに所属するドライバーとマシンが栃木県芳賀町立芳賀東小学校を訪問。6年生を対象にエンジン始動やタイヤ交換などサーキットさながらの体験実習、「夢の実現」と題したドライバーによる講話を行った。
今回のモータースポーツ課外授業は、ARTAがオートバックスセブンとツインリンクもてぎを運営するモビリティランド、スーパーGTシリーズを統括するGTアソシエイションの協力のもと実施したもの。芳賀東小の6年生、61人が参加した。

こうした取り組みが始まったのは2011年のこと。3月11日に発生した東日本大震災による被災者を激励することを目的で仙台で行ったのがきっかけだった。12年まで仙台で実施。翌13年からはモータースポーツを通じて夢の実現を啓発する子供向けのカリキュラムとして、年に2回程度行ってきた。

女子児童もタイヤ交換を体験。こうした体験がクルマへの関心を醸成する

今回、教壇に立ったのは野尻智紀選手(GT500)と高木真一選手(GT300)。「ARTA NSX―GT」(GT500)、「ARTA NSX GT3」(GT300)の2台が教材として学校に持ち込まれた。
授業ではまずスーパーGTについて紹介。ARTAなどのレーシングチームはチーム監督やドライバーに加え、エンジニアやメカニック、マネージャーなど多くのスタッフによって支えられていることを説明した。
また、将来を考え始める時期の6年生が対象ということもあり、それぞれの業務内容や仕事のやりがい、辛かったこと、仕事に就くために勉強すべきことなども動画を使ってわかりやすく説明した。

その後はマシンが置かれた運動場前のテラスに移動。時速280~300㌔㍍で走ることやタイヤに溝がない理由などレースマシンに関する説明を行った上で、GT500マシンのエンジンを始動。大音量のサウンドに笑顔で耳をふさぐ様子が見られた。

子供たち自身が実際にレースマシンに触れるのも同授業の特徴だ。今回は強力な回転トルクを持つインパクトレンチを使ったタイヤ交換を2人の児童が体験。男子児童は「(工具が)回った時の風圧がすごかった。タイヤは重くて5、6秒で交換するのはすごい」、女子児童は「工具の振動がやばい。落としそうになった」と驚きを隠さなかった。日常生活では味わえないこうした体験がクルマへの関心を育むきっかけになる。課外授業は将来のクルマ好きを育てる重要な活動でもあるのだ。

最後に行われたのがドライバーによる講話。レーシングドライバーという「夢」を叶えるまでの経緯や夢に対する思い、さまざまなことに挑戦し何事も好きになることの重要さを紹介した。2人のドライバーに共通したのは「好きになる」ということ。高木選手は「自分が思っている以上に難しいことに取り組むことで余裕が生まれる。辛いことも多いが『好き』という思いを大事にして頑張ってほしい」とエールを送った。

課外授業に参加した高木真一選手(写真左)と野尻智紀選手(中央)、レースアナウンサーのピエール北川さん(右)

野尻選手は「自分はこうありたいと、繰り返し考えることが重要。好きになることが次に一歩を踏み出せる力になる。色々なことに挑戦して好きになってほしい」と話し、まさに「好きこそものの上手なれ」で夢を叶えた2人からメッセージが送られた。

日刊自動車新聞11月8日掲載

開催日 2019年10月31日
カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,社会貢献
主催者

レーシングチームARTA

開催地 栃木県芳賀町立芳賀東小学校
対象者 キッズ・小学生,一般,自動車業界