会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2019年11月3日

コンチネンタル、タイヤ管理サービス開始 自動運転を想定 空気圧を自動調整、摩耗具合を通知

センサーで空気圧を検知し自動充てんを行う

独コンチネンタルタイヤは、自動運転を想定したタイヤの状態管理サービス「コンチコネクト」を開始する。タイヤにセンサーを設置することで空気圧の自動調整を行うほか、タイヤの摩耗具合を運行管理者に通知する。ドライバーが不在で車両やタイヤの管理を行えなくなる自動運転時のメンテナンスの負担を軽減する。今年から提案を始め、「ロボタクシー」などでの採用を目指す。

装着したセンサーで常時タイヤのモニタリングを行う。空気圧の減少を検知した時は、遠心力を使って空気を自動注入するほか、電気抵抗でタイヤの溝の減り具合を管理する。収集したデータは無線通信で車両に搭載したECU(電子制御ユニット)に送信し、インパネなどに表示してドライバーに通知する。また、外部ともデータを共有できる仕組みを整え、フリート向けに運行管理などでの活用も見込む。

コンチコネクトのサービス内容は、今年の東京モーターショー(TMS)で披露した。日本でも今年から随時提案を進める計画で、まずは運送事業者向けからスタートする。

タイヤ各社はデジタルを活用した運行管理サポートを本格化しつつある。横浜ゴムはTMSで、アルプスアルパインと共同で乗用車用タイヤセンサーを開発すると発表。センサーで摩耗や路面検知を行い、計画的なメンテナンス提案につなげる。住友ゴム工業は、センサー類で収集した空気圧や温度のデータを将来的にはスマートフォンなどを通じてリアルタイムで周知できる仕組みを整える。

タイヤメーカーはデータ管理を行うことで、従来のサービスに付加価値を設けるとともに、得たデータを新しいサービスや開発に取り入れていく。従来の売り切りのビジネスモデルから、販売後もデジタルによって顧客とつながっていられる形にシフトしつつある。

日刊自動車新聞10月31日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

コンチネンタルタイヤ

対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界