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2019年10月29日

市販間近の主力モデル 東京モーターショーに登場 増税後の市場活性化に期待

ダイハツの小型SUV。ダイハツ「ロッキー」、トヨタ「ライズ」の車名で発売される見通し

東京モーターショーでは、電気自動車だけではなく、内燃機関モデルでも市販間近の新型コンセプトモデルが相次いで公開された。「脱・自動車ショー」のコンセプトを打ち出す今回のモーターショーだが、主力車種を発表する絶好の機会であることに変わりはない。各社の首脳は、消費税増税の影響が懸念される国内市場を活気付ける新型車や、世界販売をけん引する各車種への期待感を強く示す。

ホンダの八郷隆弘社長が「競争力のある車に仕上がった。これから当社の車の標準になる」というのは来年2月に発売する新型フィットだ。2モーターハイブリッドシステム「i―MMD」を改称した「e―HEV」を採用し、燃費や出力を向上。国内モデルで初めて車載通信モジュールを搭載し、コネクテッド機能も搭載する。

三菱自はスーパーハイト系軽ワゴンのコンセプトモデルを公開した

三菱自動車は、スーパーハイト系軽ワゴンのコンセプトモデルを初公開。アシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は「3月に発売した『eKワゴン』『eKクロス』に続く次世代技術の第2弾として発売する」と述べ、年度内に市場投入することを明らかにした。コンセプトモデルは、eKクロスの背高系にあたるSUV仕様で、共同開発する日産の車両との差別化を図る。スバルは新型レヴォーグのプロトタイプを公開。中村知美社長は「次世代アイサイトをはじめ、スバルらしい最新技術を惜しみなく投入する」と述べ、2020年代後半に発売する計画を発表した。


このほか、スズキの鈴木俊宏社長は「ぜひ期待してほしい」と強調して年内にも発売するとみられる新型「ハスラー」のコンセプトモデルを披露。外観のコンセプトは現行車を踏襲しつつ、新プラットフォーム「ハーテクト」を採用し、室内の空間を確保。居心地を向上し、販売拡大を狙う。また、ダイハツ工業の奥平総一郎社長は「DNGAの第2弾となる車」と今秋発売予定の新型SUVを公開した。ダイハツでは「ロッキー」、OEM(相手先ブランドによる生産)供給するトヨタでは「ライズ」の名称で販売する見通し。競合車種が少ない1㍑のSUVで独自のマーケットを形成しようとしている。

市販化を前提にした電気自動車(EV)に注目が集まる今回のモーターショー。とはいえ、EVの普及にはまだ時間がかかる。今回発表されたコンセプトモデルをベースに近く発売される内燃機関モデルやハイブリッド車が下期以降の国内市場の活性化に重要な役割を担いそうだ。

日刊自動車新聞10月26日掲載

開催日 2019年10月26日
カテゴリー 展示会・講演会
主催者

日本自動車工業会

対象者 キッズ・小学生,中高生,大学・専門学校,一般,自動車業界