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自動車産業インフォメーション

2019年10月27日

東京モーターショー プレスブリーフィングから(Ⅰ)

【デンソー】

デンソー 有馬浩二社長

2年前から新しい知見を取り入れるべく「仲間づくり」を進めてきた。電動化においてはアイシン精機やトヨタ自動車と連携し新会社の設立や製品の先行開発を行っているほか、自動運転の領域ではトヨタグループ4社で「J─クワッドダイナミクス」を立ち上げ、統合制御ソフトウェア開発を加速している。
社会に貢献するには、いかに普及させるかという視点が大事だ。乗用車だけでなく商用車にも、新車だけでなく既販車にも、よい多くのお客様のお役に立てるよう、必死に取り組んでいく。デンソーの「人」が生み出す実現力で、世界の人々の暮らしをもっと元気に楽しくしていく。

 

【アイシングループ】

アイシン精機 伊勢清貴社長

当社は企業における基礎研究に力を入れてきた。今ある社会課題の解決につなげる。当社グループでは部品メーカーとして2006年に初めてハイブリッドシステムを世に送り出して以降、さまざまな電動化ユニット製品で実績を上げてきた。20年にはEV(電気自動車)向け「E―Axle」の量産がスタートする。このユニットは20年発売のトヨタ自動車「C―HR」と「イゾア」に搭載される予定だ。今後はE―Axleの幅広いラインアップを取りそろえ、電動ユニットにおける電動化製品の比率を拡大させていくことで、クルマの電動化に貢献していく。

 

【豊田織機製作所】

豊田自動織機 大西朗社長

今回の展示は主に2テーマだ。一点目が圧縮技術。自動車の機能部品には圧縮技術が多く使われており、軽量、静音、低振動に限らず、車両システムとの細かな連携が求められている。当社がエンジンやコンデンサーで培ってきた技術が、ガソリンエンジン車から電動車まで多様化する自動車のパワートレーンに幅広く対応し、走りや車内の快適性を支えている。もう一点が電源技術を活用した電動車の利用だ。災害停電時の非常用電源として、走行以外のさまざまな用途が注目されている。当社のACインバーターやEV・PHV充放電スタンドなどが貢献する。

 

【トヨタ車体】

トヨタ車体 増井敬二社長

トヨタ自動車が、すべての人に移動の自由と楽しさを届けることを目指す中、ミニバンはたくさんの人が乗ることができ、広いスペースで多くの荷物も載せられるため、地域の足や乗り合いサービスなどのシェアリング、配送サービスにおいても今後の活躍の場がさらに広がる可能性を秘めている。今回は、移動に新しい価値を生み出す4つのモデルを出展する。クルマに乗る人、一人ひとりにとって移動がもっと良い時間、素敵な機会になってほしい。クルマをただ単に、人や荷物を運ぶ道具にしたくない。愛や笑顔、夢をつなぐかけがえのないパートナーであってほしいと考えている。そのためにも人々の暮らしを思い、寄り添い続け、お客様の声一つひとつに耳を傾け、われわれができることをやりきる、新しい喜びをお届けする。これこそトヨタ車体だからできる、地道で最も大事なことだと思っている。

 

【トヨタ紡織】

トヨタ紡織 沼毅社長

我々が目指すのは移動空間の「新しい価値」を生み出すインテリアスペースクリエイター。新しい価値を持つ移動空間から、次世代のクルマや、クルマ社会を変革していく。
今回、トヨタグループ各社と連携し、各社の知見を活用して、近未来の自動運転を想定したインテリアスペースを開発した。「MX191」 は、「もっと心地よく、もっと安心に、もっと好きなことを」をテーマに、信頼できるコンシェルジュのように、空間を見守り、人を見守るインテリアスペースだ。
今後も「オープンイノベーション」の精神で、全てのモビリティに「新しい価値」を提供していく。

 

【ジェイテクト】

ジェイテクト 安形哲夫社長

当社は電動パワーステアリング(EPS)の開発・量産に世界で初めて成功した。現在、世界の自動車の4台に1台は当社のステアリングを使用している。ラインアップの広さが当社の強みだ。ASEの中でも、自動運転と電動化に注力している。自動運転に不可欠なものであるリチウムイオンキャパシタの生産を開始した。また、車両の総合統合制御を行うためには、今年4月に設立した「J-クワッドダイナミクス」のように企業間の連携が必要となる。トヨタグループの中でこういった取り組みができたことで、ひとつ前に進んだと実感している。

 

【豊田合成】

豊田合成 宮﨑直樹社長

当社はトヨタグループ各社と開発領域の垣根を越えて連携し、次世代の安全システムの開発を進めている。今回展示している「次世代セーフティシステム」は、自動運転時に想定される乗車姿勢の多様化に対応できるよう、エアバッグをシートに一体化させた。
「Flesby Ⅲ」は、2030年頃のコンパクトモビリティを想定したエクステリアとインテリアのコンセプトモデルだ。ゴム・樹脂技術を活用した柔らかなボディーと、人工知能を組み合わせることで、スキンシップによりコミュニケーションをとることができる「相棒のような車」となっている。

日刊自動車新聞10月25日掲載

開催日 2019年10月23日
カテゴリー 展示会・講演会
主催者

日本自動車工業会

対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界