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2019年10月11日

4~9月 電動車販売が過去最高

2019年度上期(4~9月)の乗用車販売(軽自動車含む)における電動車台数は、前年同期比10・5%増の76万4314台となった。

15年(軽は16年)の統計開始以来、上期として過去最高を更新した。乗用車に占める電動車比率は35・3%となり、前年同期から1・8㌽上昇した。日産自動車と三菱自動車がハイブリッド車(HV)を設定した「デイズ」「eKシリーズ」を3月に投入した効果で軽が大幅な伸びを示した。

一方、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)は2桁減となり、HVが電動車をけん引する構図が鮮明となった。 電動車販売台数は、日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた。動力源にモーターとエンジンを利用するHVとPHV、モーターのみのEV、水素で発電しモーターを駆動する燃料電池車(FCV)が対象となる。

登録車の電動車販売は7・3%増の57万1250台となり、2年ぶりに前年実績を上回った。乗用車に占める電動車比率は40・2%となり、1・0㌽上昇した。HVは8・0%増となり、一部改良を行った「プリウス」や新規投入した「RAV4」が純増となったトヨタが台数を伸ばした。スバルは「フォレスター」に設定した「eボクサー」の販売が好調で5倍以上台数を伸ばした。輸入車もメルセデス・ベンツなどがマイルドHVの設定車を増やし3倍近く台数を伸ばした。一方、EVは日産「リーフ」が新車効果が一巡し2桁減に。PHVもトヨタ「プリウスPHV」や三菱自動車「アウトランダーPHEV」が台数を落とした。

軽の電動車はHVのみで、21・3%増の19万3064台となった。乗用車に占める割合は35・3%。これまでHV設定がなかった日産デイズと三菱自eKシリーズが純増となった。スズキと、スズキからOEM(相手先ブランドによる生産)を受けるマツダは前年実績を下回った。

EVは日産のリーフ、PHVはトヨタのプリウスPHVがそれぞれ17年に新型車を投入した効果で販売台数を伸ばしてきたが、今年に入り新型車効果が一巡して台数が減少している。各メーカーが複数車種を用意するHVに対し、EVとPHVは車種が限定されるため普及速度が鈍化している状態だ。今後、トヨタやホンダ、マツダがEVの量産車を投入する計画だが、今後の市場動向が注目される。

日刊自動車新聞10月8日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会

対象者 自動車業界