2019年9月27日
日車協連、車体整備記録簿を電子化 従業員の作業負担軽減
日本自動車車体整備協同組合連合会(日車協連、小倉龍一会長)は、従来紙面上で管理していた車体整備記録簿を電子化する。各会員企業が使用する板金見積もりソフトに記録簿入力システムを組み込み、パソコンなどから見積もりソフトに作業内容を入力すると記録簿入力システムに同じ内容が書き込まれる仕組みだ。従業員の作業負担軽減やトレーサビリティ確保が目的。来年以降の実用化を目指す。
このたび日車協連では記録簿電子化に合わせて新たに記録簿入力システムを開発した。車体整備記録簿は点検や診断など30以上の項目があるほか板金見積もり書の作成も必要になるため、従業員の作業負担が大きかったことが課題だ。電子化により板金見積もりソフトへの記入内容が記録簿入力システムに同期されるため、作業効率化につながるほか、紛失リスクの低減効果もあるとしている。
作業記録を残してトレーサビリティを確保することは、整備事業者の自己防衛手段にもなる。万が一先進安全技術(ADAS)搭載車両が事故を起こした際、エーミング作業などをしなかった整備事業者が責任を問われるためだ。整備事業者の生き残りが課題となっている今、こうしたトレーサビリティ確保はますます重要になると考え、日車協連では記録簿の電子化を通して会員企業の事業存続をサポートする狙いだ。
日刊自動車新聞9月24日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
---|---|
主催者 | 日本自動車車体整備協同組合連合会 |
対象者 | 自動車業界 |