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2019年9月25日

後付け式ペダル踏み間違い時加速抑制装置 10月からJARWAが販売 まず推薦工場を通じて今年度末まで 高齢運転者事故防止へ 自治体も購入補助で後押し

日本自動車車体補修協会(JARWA、吉野一会長)は10月1日から、後付け式ペダル踏み間違い時加速抑制装置の販売を始める。

高齢ドライバーによる事故が相次いでいることを受け、まずは同会の損害保険部会が推薦した自動車整備、部用品取り付け技術を持つ整備工場などを通じて今年度末まで先行販売する。来年度以降は一般会員でも販売する体制を整え、官民を上げて取り組む大きな社会問題の解決に寄与していく。

販売するのは「JARWA S―DRIVE」。同会の正会員であるサン自動車工業の商品を提供する。ユーザーへの販売価格は本体価格と工賃を含め約4万円を想定しているが、作業を行うには取り付け品質を確保する観点から、取り扱い講習会の受講を事業者に義務付ける。
JARWAが加速抑制装置の取り扱いを始めるのは、ユーザーがクルマの点検整備などで付き合いのある整備工場などアフターマーケット関連事業者を通じて、同装置を広く市場に提供させる狙いがある。

カー用品店やディーラーとともに、地域の整備工場経由でも販売することで装置の普及を加速させ、高齢ドライバーが絡む事故の減少につなげたい考えだ。
保有車両を対象にした後付けのペダル踏み間違い時加速抑制装置を巡っては、東京都や愛知県豊田市など複数の自治体が購入補助制度を創設。機器の普及を後押ししている。

東京都は都内在住の高齢者を対象に購入金額の9割を補助する「高齢者安全運転支援装置設置促進事業補助金」の相談受付を開始。都内在住で運転免許証を保有する令和2年3月31日現在で70歳以上となる高齢者を対象に、1台当たり10万円を上限に補助する内容となっている。期間は来年3月31日まで。

愛知県豊田市は12月1日から令和3年3月31日までの1年4カ月に渡る補助制度を創設した。対象は市内在住で運転免許証を持つ満70歳以上の高齢者。6万円を上限に、本体、付属部品、取付費の総額の9割を補助する。

国も対応に乗り出している。既販車に対する後付け装置の性能認定制度を創設する検討に入っており、一般消費者が各機器の機構や性能の違いを正しく理解して商品を選択、使用するための環境作りを進める方針だ。

日刊自動車新聞9月20日掲載

開催日 2019年10月1日
カテゴリー 交通安全
主催者

日本自動車車体補修協会

対象者 一般,自動車業界