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自動車産業インフォメーション

2019年9月17日

停電・断水続く千葉、自動車業界が支援活動 EVで給電/簡易ライト配布

台風15号による被害で大規模停電や断水が続く千葉県で、自動車関連企業が支援活動に乗り出している。

日産自動車は電気自動車(EV)「リーフ」を非常用電源として活用し、木更津市などの避難所に電力供給を行っている。住友ゴム工業も電池不要のLEDライト2千個を停電地域に提供することを決めた。

13日現在で県内ディーラーの数店舗は停電の影響で臨時休業を余儀なくされている。県内ディーラーの被災状況については、通信障害で携帯電話がつながりにくく、固定電話も一部で不通のため全容を把握できるのは週明けになる見通し。

日産は11日、本社社員有志がボランティアで、リーフ7台と可搬型パワーコンディショナーを木更津市と君津市の避難所に搬送。電力供給を行い、携帯電話の充電などに利用してもらったという。車両は広報車と県内日産系ディーラーの試乗車を活用した。12、13日も継続して支援活動を行った。

三菱自動車もプラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」を停電地域に派遣して電力供給を支援している。

住友ゴムは12日、停電が続く被災地に2千個のLEDライトを提供すると発表した。電源や電池を必要とせず、少量の水に浸すだけで点灯する簡易ライトで、再度水に浸すことで数日間点灯できる。

自動車メーカー各社によると、13日の時点で県内の系列ディーラーで人的被害は確認されていないものの、ショールームのガラス破損など建物被害が一部確認されている。

停電のため、ホンダやマツダの系列ディーラーでは数店舗が臨時休業した。日本自動車販売協会連合会(自販連)千葉県支部(出野祥平支部長)も会員ディーラーの被害状況の収集を急いでいるが、停電や通信障害で連絡が取れないケースもあるという。展示車や入出庫待ちの保管車両の冠水被害なども想定され、全容解明はしばらく時間がかかりそうだ。

国土交通省は、13日から袖ヶ浦自動車検査登録事務所(千葉県袖ケ浦市)の登録業務を再開したと発表した。台風15号による停電の影響で、同事務所で自動車検査・登録のオンライン業務が行えない状況だった。9日から千葉運輸支局で業務代行を実施していたが、同事務所のシステム通信回線の復旧に伴い、業務代行を終了する。車検場の職員や設備への影響はないという。軽自動車についても、13日から軽自動車検査協会の千葉事務所袖ヶ浦支所の検査・窓口業務を再開した。

日刊自動車新聞9月14日掲載

カテゴリー 社会貢献
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日刊自動車新聞社まとめ

開催地 千葉県
対象者 キッズ・小学生,中高生,大学・専門学校,一般,自動車業界