2019年8月30日
ホンダ、燃料電池の研究範囲拡大 商用車や鉄道にも応用
ホンダは、燃料電池(FC)技術の研究範囲を広げる。これまでFCシステムの研究開発は、乗用車への搭載がメインだったが、商用車、鉄道などへ様々なモビリティに応用するための研究を開始した。エネルギー密度が高いという特徴をもつFCシステムによって、バッテリーでは難しかった大型モビリティの電動化を実現する。
乗用車に限らず、トラックやバスのような商用車、鉄道や船舶分野など様々なモビリティにもFCシステムの適用を検討する。特に大型のモビリティは、移動距離や車両重量を考慮すると、バッテリーでは電動化が難しいものもあった。エネルギー密度が高い水素燃料のFCシステムが、これらの電動化に貢献できるとみており、研究開発を通じて可能性を探る。ホンダは2016年に量産型のFCV「クラリティ・フューエル・セル」のリース販売を開始するなど、乗用車でFCシステムの実用化を進めてきた。現在は米ゼネラル・モーターズと共同で次世代燃料電池システムや水素貯蔵技術を開発している。次世代のFCVには米国にある合弁工場で生産したFCシステムを搭載する計画だ。ホンダは足元の環境規制対応は、コスト面からバッテリーを搭載した電気自動車(EV)が主力になるとみるものの、FCVは「究極のシステム」とみて積極的に研究開発を続けている。
日刊自動車新聞8月27日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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主催者 | 本田技研工業㈱ |
対象者 | 自動車業界 |