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2019年3月30日

国交省、自動運転車のセンサーやAIの国内保安基準策定へ

国土交通省は2020年内に、自動運転に必要な各種センサーや人工知能(AI)といった技術に関する国内保安基準を定める。自動運転レベル3以上が対象で、条件付きで運転者に代わってシステムが車を監視・操作する際の安全基準となる。3月に閣議決定した道路運送車両法の改正案には、自動運行装置を保安基準の対象に加える項目を含んでいる。国として20年に自動運転の実用化を掲げる中、国連での議論をにらみながら、国内のガイドラインをベースにした基準づくりを進める。

国交省は、18年に自動運転レベル3、4の車が満たすべき安全要件を記したガイドラインを公表した。全10項目あり、自動運転の作動条件やサイバーセキュリティー、安全性評価などを明示しているが、任意のもの。
次世代自動車の安全な開発・普及を狙い、今月に道路運送車両法の一部を改正する法律案が閣議決定された。法案には自動運転に必要なセンサー類など「自動運行装置」を保安基準の対象装置に追加することが盛り込まれている。この法律の施行は、国が自動運転の実用化を目指す20年をターゲットとしている。

これを踏まえ、これまで法律で定まっていなかった自動走行装置への法的基準を設ける。カメラなどのセンサーやAIといった自動運転に必要なシステムの性能要求を中心にまとめる見通し。国連での議論の動向を見ながら、国内でも並行して、ガイドラインをベースにした保安基準の作り込みを進める。
車両安全対策検討会で自動運転を扱うワーキンググループなどが中心となって基準づくりをまとめる。独立行政法人・自動車技術総合機構の交通安全環境研究所とも協力して、国連の議論に加わり、基準まとめへ働きかける。

日刊自動車新聞3月27日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

国土交通省

対象者 自動車業界