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自動車産業インフォメーション

2019年3月26日

経産省、AIエッジコンテスト 自動車走行映像での認識技術向上狙い

経済産業省は13日、自動車走行映像における認識技術の向上を目的としたオンラインコンテスト「AI(人工知能)エッジ コンテスト」の表彰式を東京都内で開催した。革新的なAIエッジコンピューティング、および次世代コンピューティング技術の開発において、優れた技術や先進的なアイデアを発掘するのが狙いで、初の試みとなる。今回は「自動運転」に着目。表彰では学生チーム・個人が上位表彰を独占し、各自が表彰内容を発表した。

◆参加者数931人、応募197チーム
同省が主催したこのコンテストは、2018年11月19日~19年1月27日の期間中にインターネット上で「自動車走行映像における認識技術の向上」をテーマにコンテストを展開し、参加者数931人、応募197チーム、応募件数は2497件だった。応募の内訳は、社会人と学生、国内と海外の比率が各々3対1だった。

コンテストは、オブジェクト検出部門とセグメンテーション部門の2部門。
オブジェクト検出部門は、「車両前方カメラ映像から、物体を含む矩形領域を検出するアルゴリズムの作成」を課題に設定。乗用車、歩行者、トラック、自転車、信号、標識を識別対象とした。
セグメンテーション部門は、「車両前方カメラ画像から、ピクセルレベルで物体に対応する領域を分割するアルゴリズムの作成」を課題に掲げ、識別対象は、乗用車、歩行者、信号、車道とした。
両部門とも、渋谷~羽田、神楽坂の東京2ルートと、美女木の埼玉1ルートの計3ルートを設定し、評価方法は認識精度による定量評価とレポート審査による定性評価とした。

表彰式の冒頭、同省商務情報政策局の西山圭太局長が「このコンテストは全体のカリキュラムがゲーム方式になっていて、実社会の例題に則した内容だった。初の取り組みだが、国内外を問わない国際的チャレンジとしてスタートできたほか、自動走行としてのリアルなデータを生かした内容になった。今回の成果から学び、第2回目以降の開催に向け、コンテストそのものをチャレンジと位置づけたい」と主催者あいさつを行った。また、コンテストの準備・運営委員会委員長を務めたソニーコンピュータサイエンス研究所の北野宏明代表取締役は「コンテストを通じて、技術的挑戦の創出に加え、人が集まることで人材のコミュニティを生み出すのが重要。今回は東京の代表的な道路スタイルを網羅する形でデータを取った。次回以降は、より一層アカデミックな形にし、コミュニティをデザインしていくプロセスとしてコンテストを楽しんでほしい」とした。

日刊自動車新聞3月23日掲載

開催日 2019年3月13日
カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

経済産業省

対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界