会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2019年2月28日

関東運輸局、羽田の訪日外国人向けタクシー乗り場実験 利用者の地域偏り少ない

国土交通省関東運輸局は20日、羽田空港国際線ターミナルで1日から実施している訪日外国人観光客向け車両指定料金付きタクシー専用乗り場実証実験の18日までの実施状況を公表した。当初は春節休暇の影響で中国人の利用が圧倒的に多いとみられていたが、欧米からの利用客も3割を超え、地域の偏りが少ないことが分かった。

同局がまとめた18日間の状況をみると、195件の利用があり、外国人の利用者は19の国・地域にわたっている。最も多かったのは中国で49件(本土29件、台湾8件、香港12件)だった。以下、米国38件▽シンガポール15件▽カナダ12件▽フィリピン9件▽韓国8件―などと続いている。日本人も38件あった。欧米系全体(オーストラリア含む)では約3割、アジア系(日本除く)は5割弱を占めている。
行き先は、定額運賃の適用がない近距離(大田・品川区など)が91件、定額運賃適用地域(新宿・千代田区など)が82件、その他22件。ホテルが集中している都心部の港区や新宿区、中央区などが上位になった。その他には富山県や長野県白馬村、成田空港などが含まれているという。

1日の利用件数が10件以上あったのは計13日。最多は16日の17件、最少は12日の6件で、ほとんどの日が10件前後で推移し、天候や曜日による違いはみられなかった。利用が多い時間帯は、到着便が多い午後4時から同6時、同8時から同9時の2回ピークがあった。利用者の傾向は、グループや荷物が多い人だった。

中国人が予想ほど多くなかったことについて同局は、春節の休暇で来る観光客はバスを使うことが多く、タクシーの利用にはあまりつながらなかったとみている。森〓龍平自動車交通部長は「幅広い地域からご利用いただけている」と述べる一方で「もうちょっと使っていただけると想定していた」として、全体の利用数は予想より少ないと話した。
実験は法人34社126台、個人42台が参加し、25日まで行われる。同局では年度内に結果を取りまとめることにしている。

日刊自動車新聞2月25日掲載

開催日 2019年2月20日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

国土交通省

開催地 羽田空港国際線ターミナル
対象者 自動車業界