2019年2月7日
経産省、CO2リサイクル技術確立へ
経済産業省は、二酸化炭素(CO2)の大気放出量削減と将来的なゼロ化に向けて、CO2をリサイクルする技術の確立と普及に乗り出した。資源エネルギー庁に「カーボンリサイクル室」を開設、CO2を分離・回数・利用する技術の開発促進や国際的な連携を推進する施策を打ち出す。今夏までには技術ごとに確立すべき時期やコストを盛り込んだロードマップ(行程表)をつくるほか、今秋には産官学の関係者による国際会議の開催なども予定している。
将来的に、化石燃料の利用に伴うCO2の排出を大幅に削減するためには、CO2を分離・回収して、資源として再利用することが解決策の一つとされる。経産省では、経済合理的に大気放出を削減する一連の流れを「カーボンリサイクル」という概念として確立する。CO2を“悪者”としてではなく、資源として利用するとの考え方だ。
カーボンリサイクルのイメージとしては、回収したCO2に水素を加えることでメタンやメタノールを精製して燃料として利用すること、プラスチックの原料とすること、セメントに吸着させて骨材とすること、植物工場で植物の生産の促進に役立てることなどが考えられる。一部は技術開発のメドが付いたものもあるが、多くは開発途上だったり、莫大なコストが必要だったりする。
資源エネルギー庁長官官房に新設するカーボンリサイクル室には、経産省製造産業局などの担当者を併任の形で34人配置した。
各部局が独立して進めてきた政策を集約し、効果的な政策立案と国際連携の推進につなげる。
日刊自動車新聞2月4日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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主催者 | 経済産業省 |
対象者 | 自動車業界 |