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2019年1月22日

自販連 昨年の電動車販売、3年連続過去最高

■日産はeパワーが押し上げ
日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめた2018年燃料別新車販売台数によると、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車販売は前年比0・3%増の115万5051台で、3年連続で過去最高を更新した。登録乗用車の販売台数に占める電動車比率は39・9%となり、4割に迫った。

HVとEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池自動車(FCV)を合わせた電動車販売で、もっとも高い伸びを見せたのが日産だ。日産の電動車販売台数は同11・9%増の22万7007台で、登録乗用車に占める電動車の割合が65・7%となり8銘柄で最大となった。同社のHVは同8・2%増の20万1285台で、コンパクトカー「ノート」とミニバン「セレナ」に追加したシリーズ式ハイブリッド「eパワー」搭載車が台数を押し上げた。ノートは18年の登録車車名別販売でもトップにつけた。EVは17年9月に全面改良した「リーフ」の投入効果で同52・0%増の2万5722台と大幅に伸長した。

HVは、同0・8%増の110万4740台と微増だったが、3年連続100万台を超え過去最高を更新した。銘柄別では明暗が分かれ、4ブランドがマイナス。トヨタ自動車は販売台数が最も多かったが、同4・4%減の60万3224台に減少した。
スズキはマイルドHVを搭載した「クロスビー」を17年末に投入し同10・0%増の8万749台となった。スバルはマイルドHVシステム「eボクサー」を初採用したSUV「フォレスター」の投入によって同17倍の9586台に拡大した。
PHVは、同セグメントの主力車種であるトヨタの「プリウスPHV」の新型車効果が一巡したことで、同35・4%減の2万3240台となった。三菱は昨夏に「アウトランダーPHEV」を大幅改良した効果で同46・8%増の7003台となった。

輸入車の電動車販売は65・8%増の1万1024台となり、そのうち、HVが7倍以上、台数を伸ばした。メルセデス・ベンツなどがマイルドHV搭載車を相次ぎ投入したことが要因。ディーゼル車も同8・0%増の7万2175台と、輸入乗用車の21・0%を占め好調を維持した。EVは同44・7%減の701台と半数近くに落ち込んだ。

電動車の販売増の背景には、各ブランドの新型車投入による需要押し上げ効果が顕著に見られる。また、昨年は西日本豪雨や北海道胆振東部地震などの自然災害が日本各地を襲ったが、EVやPHVが持つ大容量バッテリーが災害時の非常用電源として活用できることが注目され、一部のエリアでは電動車需要が活性化した。

日刊自動車新聞1月18日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日本自動車販売協会連合会

対象者 自動車業界