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2018年12月25日

自動車用ガラス交換・補修体制、先進安全技術への対応広がる

◆企業や作業者に認証制度 事業者は技術習得を
先進安全技術に対する自動車用ガラスの交換・補修体制が整いつつある。テュフラインランドジャパン(トビアス・シュヴァインフルター社長、横浜市港北区)は、ガラスリペアショップを対象にした第三者認証制度の展開をスタート。日本自動車ガラス販売施工事業協同組合(JAGU、佐藤光男理事長)は外部故障診断機(スキャンツール)の斡旋販売に乗り出し、組合員向けの研修も行う。ガラス事業者もエーミング(機能調整)の知識や技術の習得が求められている。さらに交換・補修にとどまらない付加価値の高い作業を提供につなげる動きも広がる。

自動車ガラス事業者にエーミングやキャリブレーション(初期化)に関する作業技術が求められるのは、カメラやミリ波レーダーといった検知デバイスがフロントガラス上部に設置され、ガラスを交換・補修した場合にはエーミング、キャリブレーションが必要になるためだ。昨今はエーミングを一緒に依頼するディーラーも増えており、エーミングに必要なターゲットを自社開発した事業者もいる。

テュフが第三者認証制度を創設したのは、エーミングやキャリブレーションを適正に行うための作業環境を業界全体で整え、高度化する自動車の安全性確保につなげるためだ。新たな「ガラスリペアショップ認証」では、ガラス補修の作業手順や設備機器、ツールのほか、作業工程、品質管理と記録、マネジメント、社員教育など約180項目を監査。エーミングも含まれ、外部委託する場合も委託先での実施状況や作業記録などトレーサビリティの確保を求める内容となっている。
自動車用ガラスに関しては、JAGUが独自の資格制度を運用中。技術検定試験に合格すると「技術者1級」「同2級」、フロントスタッフ向けの「フロントマスター」という資格を付与する仕組み。
同制度は、企業を認証対象するテュフと異なり、ガラス交換に携わる作業者に焦点を当てたもの。現在の資格取得者は1級が682人、2級が606人、フロントマスターが186人だ。今後はテュフ認証の取得も含め、組合員の作業技術の高度化を後押ししていく考えだ。

日刊自動車新聞12月21日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

テュフラインランドジャパン㈱

対象者 自動車業界