会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2018年12月24日

ダイハツもカーシェア 地方都市に照準、広島の直営販社 ビジネスの可能性検証

ダイハツ工業は、カーシェアリング事業の展開に乗り出した。ダイハツ系ディーラー初となるカーシェアリング・サービスを、直営販社のダイハツ広島(大石弘之社長、広島市西区)で開始。ダイハツ広島は、登録車を含む試乗車と社有車をシェアリング車に活用し、ビジネス利用を含むユーザーデータを集める。ダイハツ工業は広島エリアでの展開を通じてノウハウを収集、軽自動車の保有が多い地方都市におけるカーシェア事業の可能性を検証し、中長期で新規ビジネスの確立を目指す。

同社は、ユーザーの車に対するニーズが「保有」から「使用」に移行していくとの見通しがあること受けて、カーシェアのノウハウ吸収に着手した。既存のカーシェアは自動車の保有費用が割高な都市部をターゲットとしている。今回の同社の取り組みは、軽保有が多い地方でのビジネス性を検証することがねらいとなっており、カーシェアの新たなニーズを探る動きとなる。

ダイハツ広島は先月、カーシェアサービス「ダイハツカーシェア」を2店舗で開始。ダイハツの軽乗用車、軽商用車に加え、トヨタ自動車からOEM(相手先ブランドによる供給)を受けるミニバンも車両に加えた。今後は福祉車両も用意する計画。
入会金、会費は無料で、1時間の利用料金を700円に設定した。新車ディーラーがメンテナンスした車を使用する安心感を訴求して、利用者獲得に取り組む。
カーシェアは最大手のタイムズモビリティネットワークス(川崎計介社長)やオリックス自動車(亀井克信社長)に続き、自動車メーカーが展開に着手。ダイハツの親会社のトヨタも参入を表明した。
こうした中でダイハツの直営販社がカーシェアに乗り出したことには、軽自動車メーカーも“使用”を意識した事業を検討する段階に入った様子が浮かび上がる。

日刊自動車新聞12月19日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

ダイハツ工業㈱

対象者 自動車業界