2018年11月20日
自販連群馬支部、NASVAの療護施設視察
日本自動車販売協会連合会群馬県支部(大山駿作支部長)は、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が運営する千葉療護センターを視察した。同支部では自動車業界に関わるものとして、自動車社会には療護センターのような側面もあることを重く受け止め、以前から同施設への視察を模索してきたが、交渉の末に実現した。
療護センターは1984年に開設された。自動車事故による脳損傷で重度の神経症状を遺す慢性期の患者を専門的に治療する施設だ。今回視察した千葉療護センター(80床)のほか、仙台、岐阜、岡山(各50床)の4カ所と、療護センターに準じた治療・看護を行う委託病床5カ所(5~20床)が全国に設置されている。当日は会員企業ほか14社から17人が参加。療護センターの概要について説明を受けた後、リハビリや検査などが実際に行われている施設内を1時間ほどかけて視察した。
交通事故によって脳または脊髄損傷による重度の後遺障害を受けた患者とその家族は、精神的、肉体的さらには経済的にも大きな負担を受ける。療護センターはこうした患者と家族の負担の軽減を目指して設立されており、入院患者および家族の支払う費用は最小限に抑えられている。
病棟内はワンフロアにベッドが並べられる形で構成され、大きくとった窓ガラスから自然光が差し込む開放的な空間となっている。日常生活の中で、声をかけたり、手を握ったり、車いすに乗って外に出たりして、五感への刺激を可能な限り多く脳に与えるように考えられたもので、十分なケアのできる医療態勢が整えられている。
参加したメンバーの一人は「知識としては分かっていても、こうして現場を見なければ分からないことは多い。自動車の普及が結果としてこういう状況を招くこともあり、意識を高める必要がある」とコメント。今回の視察の重要性に言及した。
日刊自動車新聞11月16日掲載
カテゴリー | 会議・審議会・委員会 |
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主催者 | 日本自動車販売協会連合会群馬県支部 |
開催地 | 自動車事故対策機構千葉療護センター(千葉県千葉市美浜区磯辺3-30-1) |
対象者 | 自動車業界 |
リンクサイト | NASVAホームページ http://www.nasva.go.jp/ |