2018年11月12日
ダイハツ、高齢者でも働きやすく 生産現場の工程・制度見直し
ダイハツ工業は、工場の従業員の高齢化に備えて、生産設備や工程などの見直しに着手した。
今年から複数の工場の担当者で組織した「働き方改革グループ」を立ち上げて、身体的な負荷が高い作業の改善策や健康をサポートするための福利厚生の見直しなどの検討を始めた。従業員が長く働ける環境をつくり、今後国内で懸念されている高齢化に伴う人手不足に対処する。
まずは工場の操業から30年以上が経過し、従業員の平均年齢も高くなっている滋賀工場内に働き方改革グループを立ち上げて、今年から本格的な活動を開始した。例えば身体的な負荷がかかりやすい工程は、作業方法や作業姿勢などを一つひとつ改善したり、必要があれば設備も変更する。
働き方改革グループは池田工場や京都工場、人事など本社の担当者なども加わった横断的な組織とした。工程内の工夫などはまず滋賀工場内で試験的に採り入れた後、他の工場にも横展開していく方針。さらに工場の作業面の改善だけではなく、若い人たちに対しても長く働ける体力維持をサポートできるような福利厚生などの制度も検討していく。
同社は2007年に子会社のダイハツ九州(大分県中津市)でSSC(シンプル・スリム・コンパクト)の考え方に基づいた生産設備を本格導入し、コンパクトで生産性の高いSSCを国内外の工場で積極的に導入を進めている。一方で、現在はSSCを導入し始めた07年当時よりも、少子高齢化が進んでおり、中長期的な労働力不足への対応の重要性が増している。このため今後はSSCの考え方は踏襲しつつも、年齢に関わらず従業員が長く働ける環境づくりにも重点を置いていく。
日刊自動車新聞11月8日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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主催者 | ダイハツ工業㈱ |
対象者 | 一般,自動車業界 |