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自動車産業インフォメーション

2018年10月30日

名大やアイシン精機など、音声や視線で直感操作 自動運転車を開発

名古屋大学は25日、アイシン精機、徳島大学と共同で、音声・視線・ジェスチャーによって直感的に操作する自動運転車を開発したと発表した。「そこを曲がって」などと声や指で指示すると、内容を判別するヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)システムを新たに開発。既存の自動運転ソフトウエア「Autoware(オートウェア)」と組み合わせて車を走らせる。「自動運転車をどう運転するか」という検討が進んでいないとして、「対話型自動運転車」を提案した。

名古屋大学大学院の武田一哉教授らの研究グループが中心になって開発した。ポイントはマルチモーダル(複数入力手段)型HMIシステムの開発。音声認識、視線・顔向き・口動作認識、ジェスチャー認識の各技術を結集し、人間の直感的な指示を判別できるシステムを目指した。

2代目「プリウス」をベースとした研究車両を25日、名古屋市千種区の名古屋大学で公開した。
きっかけは、自動運転車は周辺監視や制御などの技術が進展しているのに対し、「どのように操作するのか」という検討がなされていないとの現状認識にあったという。武田教授は「マルチモーダルHMIにより、人と車の協調関係を構築したい」と話す。自動運転ソフトは、名古屋大学と東京大学が開発しているオープンソースのオートウエアを活用した。マルチモーダルHMIシステムの実用化については、法整備や社会受容性の高まりに時間を要する自動運転よりも、ロボット向けなどで先行すると見ている。

日刊自動車新聞10月26日掲載

開催日 2018年10月25日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

名古屋大学、アイシン精機、徳島大学

開催地 名古屋大学
対象者 自動車業界