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2018年10月27日

国交省、自動運転車の識別法を検討 電光掲示板やイルミネーション

国土交通省は、自動運転中の車両を一目で見分けることを可能にするサインの検討を開始した。

ウインドーの電光掲示板や、車体下部のイルミネーションで路面に文字を照射するなどして「自動運転中」であることを周囲の車両や歩行者に示す考え。自動運転車の普及の過程では“手動”の車と“自動”の車が混走する際の不測の事故が懸念される。国交省は自動運転車の特性の周知に努めるとともに、車からサインを発して路上で自動運転車を意識してもらえるようにして、円滑で安全な運行につなげていく。

国交省は、自動車専用道で完全自動運転を行う「『レベル4』の車では車外への情報伝達が必要」(自動車局)と考え、自動運転サインの検討に着手した。有識者らとの議論や警察庁など関係省庁との調整を進め、車外への情報伝達のあり方や、実現に必要な灯火器類の規制緩和などの方向性を固める方針。

現在の道路運送車両法で、電光掲示板による自動運転状態の車外への表示は、保安基準に不適合となっている。また、路面に照明や文字を照射する装置や行為も、一部は保安基準不適合になる可能性がある。このため、サインの実現に向けて基準緩和を検討する。

電光掲示などによる識別法は、自動車のデザインに大きな影響を与える可能性がある。さらに、社会的な受容性を検証する必要もあるため、慎重に議論を進める考えだ。

日刊自動車新聞10月23日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

国土交通省

対象者 一般,自動車業界