2018年10月27日
ANAカーゴ、航空機で完成車輸送
ANAカーゴ(外山俊明社長、東京都港区)は、完成車の航空輸送を強化する。
新たに「PRIO VEHICLE」(プリオ ビークル)として完成車の輸送サービスを商品化した。同社のB767貨物専用機や北米エアラインチャーターを活用し、コンパクトカーからSUVまでの幅広い車種を米国や中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域向けに双方向で輸送する。グローバル化が進む自動車産業で、開発もグローバル化が進んでおり、試作車の輸送などで自動車メーカーの要望に応える。将来的には旅客機の貨物室の活用なども検討し、欧州向けの輸送などにも応えていきたい考えだ。
プリオ ビークルは、従来から取り組む完成車の航空輸送を商品化し、より浸透を図るのが狙い。同社は自動車部品の輸送をはじめ自動車部門の強化を打ち出しており、今回の完成車輸送もこの一環となる。
商品化に当たっては、パッケージ化によって国内外での輸送の品質体制の統一を図った。10月からサービスを開始し、2019年夏には最新鋭の貨物専用機を導入する計画で、輸送サービスの強化に弾みをつける。
トラックによる飛行場までの輸送と積み降ろしなどはベテランスタッフが行い、社内マニュアルも用意して車種や形状などの特性に応じて傷をつけないよう配慮した安心・安全なハンドリングを実施する。利用者のオプションにも対応する。
輸送車両は貨物専用機の特徴を生かし、コンパクトカーからSUVまで幅広いサイズに応え、シカゴや広州、タイ・バンコク向けなどに対応する。完成車輸送についてはさらなる拡大を検討しており、通常の旅客機の貨物室への搭載手法も開発し、自動車産業のグローバル化に対応していく。
日刊自動車新聞10月22日掲載
開催日 | 2018年10月10日 |
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カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
主催者 | ㈱ANACargo |
対象者 | 自動車業界 |
リンクサイト | 大型貨物専用機就航を見据えた、更なる自動車輸送への挑戦 |
ANAニュースリリース10月10日発表
2019年の夏、ANA初となる大型貨物専用機であるB777フレイター型機の就航が予定されている。航空輸送の中でも、とりわけ貨物専用機の主要商材として挙げられるのが大型産業機器や危険品だ。大型貨物専用機の就航が実現すれば、そのような商材の需要が旺盛な欧米への航空路が開けることになる。
そのための第一歩として、ANA Cargoでは既存のB767フレイター型機のネットワークや定期運航チャーター便をベースに、自動車完成車輸送を取り扱う新サービス《PRIO VEHICLE》を10月1日より開始した。