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2018年10月22日

ヴァレオ、日本の自動運転技術開発体制強化 増員やコース新設

仏ヴァレオは、日本での自動運転技術の開発体制を強化する。

来年初旬に茨城県に自動運転専用のテストコースを新設するほか、自動運転部門の開発スタッフを現在より3割増やして200人体制とする。自動運転の開発を進める日系自動車メーカーとの取引拡大を狙う。ボッシュなど他の外資系部品メーカーも日本での体制を拡充しており、国内の2次、3次サプライヤーとの取引が増える可能性もある。

自動運転専用のテストコースをつくばテクノセンター(茨城県つくば市)近隣に新設する。テクノセンターには2016年に自動運転用のテストエリアを開設したが、敷地の制約から低速自動運転技術の開発に使用してきた。
新設するコースは、最長直線距離300メートル、オーバルコース600メートル、自動車アセスメント(NCAP)用のテストエリア150メートル×100メートルなどで構成する。チェコ・プラハ市にあるヴァレオの自動運転開発コースをモデルに設計したという。中高速域や混合交通下など、より幅広い自動運転技術の開発に利用できる。

自動運転の開発部門は現在約150人で構成しており、来年をめどに200人規模に増やす。自動運転のほか、コネクテッド技術やHMI(ヒューマンマシンインターフェース)のエンジニアも増員し、これらの技術を統括する「コンフォート&ドライビングアシスタンスビジネスグループ」全体の人員は現在の350人から450人規模に拡大する見通し。
自動運転の開発では、10月1日にハンズオフでの自動運転実証実験「ハンズオフジャパンツアー」を開始した。約3週間で北海道から鹿児島県までの高速道路6700キロメートルを走行する。日本特有の道路環境で自動運転システムを検証し、日系自動車メーカーのニーズに応える技術開発につなげる。

自動運転システムで同社が最も得意とするのがLiDAR「SCALA」だ。08年に開発を始め「レベル3」を実現したアウディ「A8」に納入した。20年には上下の視野角を3倍に広げた第2世代製品を投入するほか、複数のSCALAを組み合わせて全周囲を検知する「SCALAコクーン」も製品化する。開発体制を拡充して日系自動車メーカーの要望に応じた先行開発も手がけ、日本事業の拡大につなげる。

日刊自動車新聞10月18日掲載

開催日 2018年10月1日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

㈱ヴァレオジャパン

開催地 本社(東京都渋谷区元代々木町30-13)
対象者 自動車業界
リンクサイト

ヴァレオジャパンホームページ

http://www.valeo.co.jp/about-valeo-in-japan/valeo-in-japan/valeo-japan-corporate-profile.html