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2018年9月7日

菊川工業、マグネシウムとアルミの接合技術を開発 自動車向け参入目指す

建築物の金属製内外装の製作・施工を手がける菊川工業(宇津野嘉彦社長、東京都墨田区)は、自動車などの軽量化の支援を狙い、難燃性マグネシウム合金とアルミニウム合金の異種材料接合技術を開発すると発表した。摩擦撹拌接合(FSW)による接合技術を確立し、自動車など輸送機器分野への新規参入を目指す。

同社が導入した2・8メートル×4メートルサイズの大型部品の加工が可能な装置を活用して、接合ツールの設計や品質管理手法の開発を急ぐ。
同社は、発火温度を従来と比べて200~300度高め自動車用部材への適用範囲を広げた難燃性マグネシウムが開発されたことを商機ととらえ、異種材料接合技術の開発を本格化する。マグネシウムは比重がアルミの約3分の2と軽量で強度が高い半面、材質の特性やコストが割高といった課題があり、単独で部材に使用することが難しい。このため、マグネシウムとアルミを高強度に接合したマルチマテリアル素材を実現し、新規需要を開拓する。

同社は、異種材料接合技術の開発で中小企業庁が推進する「平成29年度補正 ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の交付が決まった。これを生かして技術の確立を進める。

同社は1933年に創業したオーダーメイドの金属建材メーカー。東京スカイツリーや東京ミッドタウン日比谷などの建材製作・施工実績を持つ。自動車分野などへの事業拡大を目指し、2017年に金属加工受託事業を開始した。

日刊自動車新聞9月4日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

菊川工業㈱

対象者 自動車業界
リンクサイト

菊川工業ホームページ

https://www.kikukawa.com/fsw_of_magnesium-and-aluminium/