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2018年9月6日

東京都、BRT 20年度にプレ運行開始

東京都は8月29日、連節バスや燃料電池バスで都心と臨海地域を結ぶバス高速輸送システム(BRT)の改定事業計画を発表した。東京オリンピック・パラリンピック開催前の2020年度上期から開催期間中まで「プレ運行(一次)」として、虎の門―晴海二丁目の約4キロメートルを結ぶ。その後環状2号線(環2)の整備状況に合わせ、プレ運行(二次)を経て22年度の本格運行まで3段階に分けて路線数を増やして運行する。

プレ運行(二次)では、虎の門と豊洲、お台場などを結ぶ3路線、本格運行では4路線に増やし、東京駅や銀座を通るルートも検討する。輸送力(新橋駅―勝どき)は、プレ運行時でピーク時1時間当たり片道6便(450人)程度、ピーク外で同4便(300人)程度、本格運行時はそれぞれ20便(2千人)程度、12便(1200人)程度を想定している。
プレ運行(一次)の開始は環2地上部分開通後になる。都ではルートの一部道路が狭かったり迂回(うかい)したりするため、4キロメートル程度の距離でも20分以上かかる場合もあり得るとしている。
本格運行は環2本線トンネル開通後、選手村の宿泊施設をマンションに転用した「まちびらき」後に開始する。道路状況が良くなるため、次世代型路面電車・新交通システム並みの速度(時速約20キロメートル)が実現するとともに、運賃収受の工夫などによる停車時間短縮によって、速達性と定時性が確保できると期待している。運賃は、プレ運行中は都営バスと同額(大人現金210円、ICカード206円)とし、本格運行では値上げを検討する。
プレ運行(一次)では、連節バスを保有し、運転経験のあるドライバーが在籍する京成バスが行う。同社は19年度中に新会社を設立、プレ運行(二次)では同社と新会社が共同運行し、本格運行は新会社が担う。都は19年度に停留所の施工を行う。停留所は車いすの人がスムーズに乗り降りできるようバリアフリー化する。
都はプレ運行について、本格運行への円滑な転換を図るとともに、臨海地域の需要増に対応するための先行的な運行と位置付けている。16年4月にBRTの事業計画を策定し、今回周辺状況の変化を踏まえて改定した。

日刊自動車新聞9月3日掲載

開催日 2018年8月29日
カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

東京都

開催地 虎の門―晴海二丁目の約4キロメートル
対象者 一般,自動車業界