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2018年9月3日

世界最大級の水素エネシステム、福島県浪江町で建設開始 NEDO、東芝、東北電など

福島県浪江町でこのほど「福島水素エネルギー研究フィールド」の建設工事が始まった。

同研究フィールドは、再生エネルギーを利用した世界最大級の水素エネルギーシステム。2019年10月までの完成を予定し、試験運転を経て20年7月までに技術課題の確認・検証を行う実証運用と水素の輸送を開始する計画だ。建設しているのは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、東芝エネルギーシステムズ、東北電力と岩谷産業。

同研究フォールドは隣接する太陽光発電と系統からの発電を用いて1万kWの水素製造装置により年間最大900t規模の水素の製造と貯蔵・供給するのが目的。製造された水素は燃料電池による発電用途、燃料電池車・燃料電池バスなどのモビリティ用途、工場における燃料などへの利用を予定している。水素について、将来的には再生可能エネルギー由来の水素を活用し、製造から利用まで一貫してCO2フリーな水素供給システムの確立が望まれている。

こうした中、NEDOの委託事業により東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業は再エネの導入拡大を見据え、電力系統の需給バランスを調整する機能(ディマンドリスポンス)として水素販売事業モデルの確立を目指した技術開発に取り組んでいる。

こうした経緯を踏まえ、同研究フィールドでは水素の製造・貯蔵と電力系統の需給バランス調整の最適な組み合わせの実現を最大の課題として実証運用に取り組む。各社の役割分担は東芝エネルギーシステムズがプロジェクト全体の取りまとめ及び水素エネルギーシステム全体、東北電力が電力系統側制御システム及び電力系関連、岩谷産業が水素需要予測システム及び水素貯蔵・供給関連をそれぞれ担当する。

交通毎日新聞8月30日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業

開催地 福島県浪江町
対象者 一般,自動車業界