2018年8月28日
ホンダ、顧客との対話力磨く 全職種を対象に研修教材
ホンダが系列販売会社向けの研修教材を年明けから相次ぎ導入している。
サービススタッフ向けのほか、全職種を対象に基本的な接客とさまざまなシーンでの顧客配慮を指南する教材を導入した。系列販社の全社員を挙げて顧客とのコミュニケーション力を磨き、顧客満足(CS)の向上や新規顧客の獲得につなげる。教材は二輪販社や海外販社などにも広がりつつある。
同社は2016年末、高額車の商談にも役立つ高水準の接客力を指南する「ホンダアプローチ」を導入した。主に営業スタッフが対象だが「サービス部門の参画なしにCSは向上しない」(日本本部販売部営業研修課)とし、新たにサービススタッフ向けの「ホンダアプローチII」を18年1月から導入した。
ホンダアプローチIIは、突然の整備依頼など繁忙期の接遇、謝罪やお詫び、介助を必要とする来店客への対応などを指南する。また、入庫客の出迎え準備や提案など基本活動を盛り込んだチェックシートでCSレベルを受講者自身が確認できるようにした。導入は有償で任意だが、全国で8割を超える店舗がアプローチシリーズを活用する。
同時にホンダカーズとしての基本接遇を学ぶ「ホンダオールウェイズ」も発刊した。さまざまな接客シーンをもとに「最低限やるべきこと」「絶対にやってはいけないこと」を整理した。販社からも「お客様の生の声が紹介されてわかりやすい」と好評という。
5月には「カスタマージャーニーガイド」も発刊。若者、主婦、シニアなどさまざまなタイプの来店客が、どのような場面で、どんな感動や失望をしたかを調査してまとめた。
一連の取り組みは海外販社の関心も集め、ホンダアプローチシリーズとホンダオールウェイズを翻訳して海外展開も始めた。特に中国などアジアでの活用が進んでいるという。二輪の販社や部品販社などへ活用も広がっており、ホンダグループの顧客や市場との対話力が磨かれそうだ。
日刊自動車新聞8月24日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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主催者 | 本田技研工業㈱ |
対象者 | 自動車業界 |