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2018年8月25日

〈西日本豪雨〉被災地に救いの手 鉄道代行バスが大活躍 近畿、九州の事業者続々

7月の西日本豪雨の爪痕が残る中国地区で鉄道の代行輸送としてバスが活躍している。

中国地区ではJR西日本の複数路線が現在も復旧せず運休となっているため、その多くの路線・区間でバスが地元やボランティアの人たちの輸送を担っている。

広島県のJR呉線は7月21日からバス代行を開始。広島県バス協会や中国運輸局などからの要請もあり、西日本JRバス、神姫観光バス、帝産観光バス、奈良交通、ヤサカ観光バスなど近畿から30社のほか九州のバス事業者もこれに応えた。それぞれのバスは区域外営業となるが、運輸局が特例として許可手続きを行った。これを受けて1日最大で110台規模を呉線の代行バスとして運行している。

今夏は酷暑で炎天下が続くなか、乗務員は特別に設けられた待機場やバス車両内で休憩するなど、厳しい環境の中での業務が続いているが、代行バスの利用者から「わざわざ遠くから支援に来てくれてありがとう」と感謝やねぎらいの言葉をかけられ、モチベーションの維持につながっているという。

この中で近畿のバス事業者の担当者間で、「不便な生活が続くなか頑張っておられる地域の皆さんに、何かエールを送れる手立てはないか」との話が持ち上がり、各社のバス車両に「全力で応援!!がんばれ広島 JR線代行バス・応援バス事業者一同」という統一のメッセージステッカーを貼り運行を始めた。

近畿地区など遠方からのバス派遣の事業者のとりまとめ・調整役を担う西日本JRバスの濱本浩司さんは「特に近畿の事業者が数多く集まっていただいたのは、あの阪神淡路大震災での他地域の皆様から同様に助けていただいた。今回はその恩返しの意味も含め参画したという事業者も多い。被災地が1日でも早く復旧し、地域の皆様に笑顔が戻るよう事業者一同しっかりと安全運転にまごころ込めて鉄道代行の役割を果たしたい」と話している。

交通毎日新聞8月23日掲載

カテゴリー 社会貢献
主催者

交通毎日新聞取材

開催地 広島県、岡山県、愛媛県
対象者 一般,自動車業界