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2018年8月27日

部品業界の将来プランは「新分野に技術生かして」新たな政策立ち上げ

経済産業省製造産業局の井上宏司局長は就任後初めて、日刊自動車新聞などのインタビューに応じた。その中で自動車の電動化の進展に関して、「部品産業をどうするのかということについても、これから具体的なプランを作っていきたい」と述べ、部品メーカーが既存の技術を生かして新分野に参入することを支援する新たな政策を立ち上げる考えを明らかにした。

電動化により、新しい部品の需要が創出されることを念頭に置き、「在来型の部品を提供していた企業が新分野で今までの技術を生かせるように目を向けて、政策を組み立てたい」と述べた。

井上局長は7月25日付で就任した。直前は農林水産省の食料産業局長を務めていた。

井上局長は就任の抱負として「ものづくりの産業を幅広く所管している局。それぞれの産業ごとに異なる課題もあるが、直面している課題には共通の部分も多い」との前提のもと、「単に“いい物”を作るだけでは付加価値は生まれない。高品質のものにIT(情報技術)やAI(人工知能)を組み合わせて、どんなサービスを提供するかだ。将来にとっても有効な政策を打ち出したい」と述べた。

自動車の変化については「いかに環境に負荷を与えないか、その一つの方向性が電気自動車(EV)」としながら、「将来の夢に向かって取り組むにしても、当面、稼ぐことも大事」とし、7月末に発表した「自動車新時代戦略」の中間取りまとめについても「そうした方向でまとめたもの」と総括した。

電動化が素材や部品産業に与える影響については、「エンジン回りの部品が減っても、電池回りの部品が増えるなど、新しい部品の需要が出てくる。そういうところに行ける(参入できる)ようにしたい」と述べ、将来の方向を示す政策の必要性を強調した。

日刊自動車新聞8月22日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

経済産業省

対象者 自動車業界