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2018年7月1日

日独人気レースの競技規則、20年めどに統合

日独の人気レースの競技技術規則が2020年に統一される。日本でスーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA、坂東正明代表)と独ツーリングカー選手権(DTM)の統括団体であるITR(ゲルハルト・ベルガー会長)がこのほど統一規則「CLASS1(クラスワン)」で合意した。日独のほか、成長が見込まれるアジア市場で市販車ベースのレースを開く環境が整う。

DTMの第4戦が開催された独ノリスリンクで両者が23日に公表した。両者にNASCARレースを運営する米IMSAの3団体は13年7月から技術規則の統一協議を開始。スーパーGTのGT500クラスでは14年型からDTMと共通のモノコックやパーツを使用してきたが、エンジン規則をめぐって協議が難航していた。新規則では、スーパーGT車両が搭載している2リットル4気筒ターボ型に一本化する。DTMは19年シーズンから、スーパーGTは主要レース部品であるモノコックの変更に合わせる形で20年シーズンから新規則にそれぞれ移行する。

日独レースの相互乗り入れも本格化する。昨年のスーパーGT最終戦(ツインリンクもてぎ)ではDTM車両がデモ走行した。19年には日独で両シリーズの車両が競い合う交流レースを開く。スーパーGTは過去にマレーシアやタイで開催実績があり、GTアソシエイションは各国のプロモーター(興行主)と組んでアジアでのレースを増やす構想を持つ。日独の技術規則が統一されればトヨタ自動車や日産自動車、BMW、アウディなど参戦メーカーが増え、レース人気や販促効果が高まる好循環が期待できる。
坂東代表は「私たちが追い求めて来た理想に大きく近づき、そして交流戦が現実のものとなった」と述べ、ベルガー会長も「新規則を完全採用するDTMは自動車マニュファクチャラーにとって魅力的なプラットフォームであり続けることを約束する」と語った。

日刊自動車新聞6月27日掲載

開催日 2018年6月23日
カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

GTアソシエイション(GTA、坂東正明代表)、独ツーリングカー選手権(DTM)統括団体ITR

開催地 ドイツ
対象者 一般,自動車業界