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2018年6月28日

経産省、水素ST セルフ充填「可」に

経済産業省は21日、燃料電池車(FCV)向け水素ステーション(ST)でのセルフ充填を認める方針を決めた。官民で検証作業に入り、早期の導入を目指す。人件費など運営費の削減につながり、水素STの普及に追い風となりそうだ。

 

同日開いた「水素・燃料電池自動車関連規制に関する検討会」で、石油エネルギー技術センターが提出した「セルフ水素スタンドガイドライン」を了承し、セルフ充填を認める方向になった。FCVの運転手は水素ST事業者と「準委託契約」を結び、保安監督者のもとで作業するという位置づけで自ら充填作業する。ディスペンサーからホースとノズルを取り出し、FCVの充填口にノズルをはめ充填を開始、終了後にノズルを充填口から取り外しディスペンサーに収納、静電気の除去、車載容器期限の確認までが可能となる。ただ、あくまで作業員として充填作業を行うため、監督・指導できる体制が必要となる。今回の検討会では、保安監督者が複数の水素STを兼務することや、従業員が監視カメラで安全確認ができるように規制緩和する方針も固まった。運転者と水素STの従業員が会話できるインターホンや、監視カメラなどの設置が義務づけられそうだ。

経産省は水素STの設置数を現在の100カ所から20年度には160カ所、25年度までに320カ所まで拡大する計画。将来的には無人STの設置も想定しているが、高圧ガス保安法のほか消防法などの抜本的な見直しも必要なためハードルが高い。経産省は、今回のセルフ充填を通じて実績を重ね、海外での先行事例も踏まえながら無人STへに向けた課題の整理や法整備の検討を進めるとしている。

日刊自動車新聞6月22日掲載

開催日 2018年6月21日
カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

経済産業省

対象者 自動車業界