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自動車産業インフォメーション

2018年6月5日

経産省、自動運転技術の完成度向上へ改めてきめ細かく地図データ収集

経済産業省は、自動運転技術の完成度を高める地図や走行データの収集に乗り出す。高速道路の分合流や急カーブなどを上空から撮影したり、正確な走行軌跡や挙動データを新たに集め、シミュレーションできるような形に加工して自動車メーカーなどへ提供する。政府は3次元地図データベースの構築も進めているが、より円滑な運転操作を車両に行わせるにはさらに細かいデータが必要と判断した。

近く経産省の委託事業として公募に入り、今年度から2年間の予定でデータを集める。大規模なデータ収集事業になるためコンソーシアム(企業連合)での実施を見込む。今秋にも委託先を決め、データ収集を始める。
「レベル3」車両が想定する高速道路の分合流やジャンクション(JCT)地点、急カーブなどについて、ドローン(無人航空機)などを用い上空から測量データや映像データを取得するほか、実際に車両を走らせて速度や操舵度合いなどのデータを集める。これらのデータをシミュレーションしやすいよう一定の規格に変換し、自動車メーカーや部品メーカーに提供する。

国は自動運転に必要な高精度の3次元地図(ダイナミックマップ)づくりを進めている。ただ、本線への進入速度や合流タイミング、JCT手前での進路変更や急カーブでの運転などで、人間並みにスムーズに車両を走らせるためには追加できめ細かいデータを取得し、制御に反映させる必要があると判断した。
国は高速道路上で自動運転する「レベル3」車両を2020年にも実用化する目標を掲げている。直進走行だけでなく、分合流や急カーブも安定して自動走行するために取得データを役立てる。

日刊自動車新聞5月31日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

経済産業省

対象者 自動車業界