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2018年5月30日

電動車両や軽量化が多数 自技会「自動車技術会賞」を発表

自動車技術会は、「第68回自動車技術会賞」の受賞者を発表した。

過去3年内に新製品や新技術を開発した個人や共同開発者を顕彰する「技術開発賞」では、電動車両や軽量化に関する技術のほか、内燃機関の熱効率改善や生産効率向上に関する技術の受賞が目立った。

自動車技術会賞は、自動車工学、自動車技術の向上発展を奨励することを目的に1951年に創設した賞。今年は5部門合計で26件、85人が受賞した。

技術開発賞は8件。スズキが開発した「鋳鉄溶解炉のノロ取り作業自動化技術」やトヨタ自動車と豊田中央研究所の「高速燃焼とグローバル生産を可能にした新レーザクラッドバルブシート技術」、トヨタの「シートモールドコンパウンド材料を適用した自動車外板インナーの量産技術」など、生産効率を向上する技術が相次いで受賞。

このほか、「G―ベクタリング制御車両の開発」(マツダ、神奈川工科大学、日立製作所)、「高効率ヒートポンプシステムの開発」(デンソー)、「画期的に性能が向上する歩行者保護エアバッグシステムの開発」(スバル)、「ハイブリッド自動車用重希土類フリーモータの開発」(本田技術研究所、ダイドー電子)、「低燃費・高出力を高次元で両立する新燃焼コンセプトエンジン」(トヨタ)がそれぞれ受賞した。

また、技術貢献賞は、ディーゼル機関の高効率・クリーン化技術の開発と実用化により自動車の進歩発展に貢献したとして中北清己氏(元豊田中央研究所)など4人。将来性のある新進の研究者に贈られる浅原学術奨励賞は「折れ部を上流に有する曲面端部まわりの流れにおけるコヒーレンス解析によるフィードバック音発生機構の解明」を発表した横山博史氏(豊橋技術科学大学)ら4人が受賞した。
功労は大きいものの業績の知名度が高くない個人を対象とする浅原技術功労賞は、ブレーキ鳴き低減技術を開発した松島徹氏(トヨタ自動車)が受賞した。

過去3年に自動車技術の発展に貢献する論文を発表した個人や共著者に贈る論文賞は、「二系統の燃料噴射システムを備えたディーゼル機関の性能と排気」を発表した京都大学の研究チームなど9件だった。

日刊自動車新聞5月26日掲載

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

自動車技術会(自技会)

対象者 大学・専門学校,自動車業界