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2018年5月4日

OSAKA二輪車セーフティチャレンジ、ライダー自身が無事故・無違反“宣言”

◆運動広め事故低減へ 大阪府警本部、表彰制度創設も検討
大阪府警察本部が「OSAKA二輪車セーフティチャレンジ」の取り組みを始めた。府内で二輪車による事故が多発傾向にあることから、ライダー自身が無事故・無違反を“宣言”し、この運動を広めることで事故の減少につなげることが中身だ。こうした活動は今回が初めて。大型連休が目前となった21日には、大東市のバイクショップにチャレンジ参加者が約50台の二輪車とともに集まり、オープニングセレモニーを開いた。

大阪府下では2017年の1年間に、交通事故で150人の尊い命が失われた。このうち、30%を超える46人が二輪車乗車中に事故に遭った人だった。今年も4月26日現在で43人の交通事故死者のうち16人、率にして約37%が二輪車乗車中の人で、確実に構成比が上昇している。
大阪府警交通部交通総務課の竹内広行課長は「こうした傾向には歯止めをかけねばならない」と語る。このため、「一人ひとりが交通ルールを守り、マナー向上に努めてほしい。また、自分自身を守るフルフェイス型のヘルメットやプロテクターの装着をお願いする」と呼びかける。

大阪府では、企業や事業所ごとに無事故・無違反の実践を宣言し、その達成度合いに応じて表彰する「無事故・無違反チャレンジコンテスト」がある。1997年に開始されたもので、すでに20年以上の歴史があり大阪府や近畿運輸局大阪運輸支局、日本自動車販売協会連合会大阪府支部などが主催者に名を連ねる。毎年、10万人以上のドライバーが参加している。ただ、これは四輪車を対象としたものだった。

新設したOSAKA二輪車セーフティチャレンジは、無事故・無違反チャレンジコンテストの二輪車版。目的を「無事故・無違反にチャレンジ!交通安全意識を高め、交通事故を防止しよう!」としている。大阪オートバイ事業協同組合(AJ大阪、吉田純一理事長)なども協賛する。個人参加が前提で、チャレンジ期間は10月月末まで。エントリー受付は4月1日から開始、27日までの予定だったが、現在でも随時、参加申請を受け付けている。参加費用は「運転記録証明書」の申込手数料となる630円で、AJ大阪加盟の店舗などが窓口。

参加者には「WE LOVE MOTORCYCLES」と書いた参加シールを配布。半年間の無事故・無違反を達成すると運転記録証明書を「達成賞」として贈る。「今後、(四輪車のような)表彰制度の創設も検討する」(大阪府警交通総務課の片桐浩警視)という。
オープニングセレモニーに参加したライダー歴44年という東大阪市在住の岩田光明さん(60)は「バイクショップに掲示されたポスターを見て、このチャレンジを知った。事故を起こさないという意識を高めるため、仲間とともに参加することを決めた」と話してくれた。
AJ大阪の吉田理事長は「自分も50年以上、オートバイに乗っている。オートバイは安全で楽しい乗り物であるという認識を広めたい」と話す。二輪車によるツーリングに最適な季節となった。大阪府警によるこうした取り組みが、事故の撲滅に貢献することが期待される。

日刊自動車新聞5月1日掲載

開催日 2018年4月21日
カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,交通安全
主催者

大阪府警本部

開催地 大阪府大東市
対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界