岩手県自動車整備振興会（千葉泰会長）は、自動車整備士の人材確保に目的を絞ったテレビコマーシャル（ＣＭ）を制作した。現在放映中で、６月まで県内の民放各局で順次放映し、７月以降も継続を検討する。全国の整備振興会の中で、整備士確保を目的とするテレビＣＭの放映は前例が少ない。整備士不足が深刻化する中で、テレビ視聴の機会が多い一般家庭に広く呼び掛けることで、整備士や業界に関心を持つ若者を増やしていく。

今回制作したテレビＣＭは、男性編と女性編の２種類。男性編は、車の故障をきっかけに、自らが整備士資格を取得して働くもの。女性編は、整備士として活躍する父親の姿を見て憧れを抱き、整備士として最前線で活躍する内容とした。男性編と女性編ともに、テレビＣＭの終わりに県内各地の会員事業場から集まった男女の整備士が「整備士になろう！」と呼び掛けるメッセージを収めている。
テレビＣＭの放映時間は３０秒で、２月中旬にＩＢＣ岩手放送（ＴＢＳ系列）でスタートし、３月までに計２８本を放送した。４月からは、テレビ岩手（日本テレビ系列）や岩手めんこいテレビ（フジテレビ系列）、岩手朝日テレビ（テレビ朝日系列）でも順次、テレビＣＭを放映し、自動車整備士の魅力を広く伝えていく。テレビＣＭは、岩手整振のホームページから動画再生サイト「ユーチューブ」へのリンクバナーから視聴することができる。
岩手整振の鈴木文男専務理事は「テレビコマーシャルを見て、より多くの人材が自動車整備業界に入ってもらいたいと考えている」と話している。

日刊自動車新聞4月3日掲載